年収「800万円」の生活レベルを年収「1000万円」と比べるとどんな感じ?
年収800万円と1000万円との間には、200万円もの差があります。この200万円の差は、多くの方にとって大きく感じられることでしょう。しかし、この当人からは「年収800万円だった頃と比較して、年収1000万円になっても、200万円も年収が上がったとは思えない」といった声が上がることもあります。 そこで、年収800万円と1000万円の生活レベルを比べてみました。
手取りの差はどれくらい?
まずは、年収800万円と1000万円の手取りについて、簡単に確認していきましょう。具体的な手取り額は、家族構成や節税の有無など、個別の事情によって異なります。そのため、図表1のような条件で簡易に試算していきます。 【図表1】
(筆者作成) すると、年収800万円の手取りは、およそ592万円となります。それに対して年収1000万円の手取りはおよそ706万円となります。手取りの割り合いは、年収800万円でおよそ74%、年収1000万円で71%となります。給与所得控除の額が小さい分、手取りの割り合いとしては若干、年収1000万円のほうが低くなっています。 年収の差は200万円ですが、実質的な差は114万円ほどであり、年収の差から感じられるほど手取りに差は出ないようです。
年収800万円と年収1000万円では生活レベルに驚くような差は出ない
年収800万円と1000万円とでは、家族構成など年収に関わる部分以外の条件が同じであれば、生活レベルにさほど大きな差は出ないといえるでしょう。 年収の手取りにおける差が114万円ほどということは、月々の手取りの差に換算すると、9万5000円です。手取りが増えているとはいえ、生活が劇的に変わるとまでとは言い切れないでしょう。多少のぜいたくであれば可能という範囲と考えられます。 例えば、飲食店での注文時に今までよりも値段があまり気にならなくなる、子どもの教育費の負担が軽減される、将来にそなえた貯金や投資に回すお金を増やせる、などが推測されます。 少なくとも、年収800万円のころと比べて、人生が劇的に変わったりするようなことはないでしょう。