多彩なお化けが勢揃い! 太田記念美術館で「浮世絵お化け屋敷」を開催中
東京・原宿の太田記念美術館では、2024年9月29日(日)までの会期で、幽霊や妖怪が登場する浮世絵を集めた「浮世絵お化け屋敷」を開催中だ。荒れ果てた屋敷に巣食う不気味な妖怪や、恨みを晴らそうと恐ろしい形相で睨みつける幽霊、ゆるキャラのように可愛い謎の妖怪など、多彩なお化けたちを描いた名品約170点を、前後期に分けて紹介する。 【写真】「浮世絵お化け屋敷」を詳しく見る 本展には巨大な骸骨が印象的な歌川国芳の代表作「相馬の古内裏」をはじめ、落語や映画でもお馴染みの『累ヶ淵』の場面を描いた歌川国貞「見立三十六歌撰之内 藤原敏行朝臣 累の亡魂」や、『舌切り雀』のクライマックスシーンを描いた月岡芳年「新形三十六怪撰 おもゐつつら」など、人気浮世絵師たちが手がけた妖怪や幽霊の名品が大集合。不気味で怖い妖怪や幽霊の姿に背筋が寒くなるはずだ。 また、可愛くてユーモラスなお化けたちが登場する作品も。肉芝道人という老人が妖術を使ってたくさんの蛙を集めて戦わせる場面を描いた歌川芳虎「越中立山の地獄谷に肉芝道人蛙合戦の奇をあらはし良門伊賀寿の両雄に妖術を授く」をはじめ、“岡崎の化け猫”で知られる四代目鶴屋南北の歌舞伎作品「独道中五十三駅」をテーマにした歌川国芳「五十三駅 岡崎」など、今にも動き出しそうな動物のお化けたちの姿を見るのも楽しい。 本展では新たに収蔵された初公開作品38点も展示。この夏はお化け屋敷気分を味わいに、太田記念美術館に足を運んでみてはいかがだろうか。 「浮世絵お化け屋敷」 会期:~2024年9月29日(日) ※前期 ~9月1日(日)、後期 9月6日(金)~29日(日) ※前後期で全点展示替え 会場:太田記念美術館(東京都渋谷区神宮前1-10-10) 開館時間:10:30~17:30(入館は17:00まで) 休館日:8月13日(火)、19日(月)、26日(月)、9月2日(月)~5日(木)、9日(月)、17日(火)、24日(火) 入館料:一般 ¥1,200、大・高校生 ¥800、中学生以下無料 http://www.ukiyoe-ota-muse.jp/ text : Shiyo Yamashita