川湯温泉源 体感して 「岩盤テラス」開通
アトサヌプリ(硫黄山)の地下から岩盤層を通り、地上に湧き出す川湯温泉の源を間近に体感できる遊歩道「川湯岩盤テラス」が12日、北海道弟子屈町川湯温泉1の温泉川に開通した。川湯温泉街まちづくりマスタープランに基づく再整備が進む中、地域住民たちの手によって新たな観光スポットが誕生。テラスの設置は実証実験として3年間限定で、「川湯らしさ」を残した再整備の在り方などを探る。(水谷友路) 北海道観光機構の伴走支援型観光地域力強化推進事業の支援を受け、摩周湖観光協会(渡辺隆幸会長)が整備を実施。KKRかわゆ前~お宿欣喜湯別邸忍冬(すいかずら)前の約50㍍区間で、階段と砂利道はすでにあったが、同協会や阿寒摩周国立公園川湯地域運営協会、町役場、地元建設業者などが手作業で、新たに木道やウッドデッキ、ベンチなどを設置した。 ウッドデッキや木道には、2003年に閉業し、再整備のため、今年度町が取得したホテル「川湯一の坊橘屋」の露天風呂を解体した際の廃材を再利用している。忍冬側は、硫黄山から続く岩盤がむき出しになっている。午後4~10時はライトアップも行っている。 開通日は、摩周湖観光協会主催の「川湯マルシェ」がKKR側で開かれ、来場者の多くがテラスを歩いていた。町内から友人や子供たちと訪れた石村裕里さん(42)は「『こんなのができたんだね』と友人と話していた。きれいで気持ちいい」と散策を楽しんでいた。 同協会は「硫黄山から続く岩盤と、そこから噴き出すお湯、そして『湯の川』の象徴的エリアになるだろう」と期待を込めている
釧路新聞