日大の161センチ左腕がワンチャンをものにして社会人強豪の三菱重工Westへ「あの特徴的なユニホームを着て活躍したい」
東京六大学、東都大学の4年生の進路が、ほぼ出そろった。日大の身長161センチの超小型左腕・坂尾浩汰(龍谷大平安)は社会人の強豪・三菱重工Westへ。現役時代の巨人・杉内投手チーフコーチを参考に磨いたストレートで、飛躍を目指す。 秋のドラフトで指名された38人の投手の平均身長は約182・5センチ。大型化が進むなか、161センチの坂尾浩汰の存在は異彩を放つ。 龍谷大平安では4番手。日大進学時も「社会人に行けるとは思っていなかった」と振り返る。転機は3年春。地道な走り込みや体幹トレーニングが実を結び、駒大戦の完封など2勝を挙げ自信をつけた。 たたき上げの左腕は、その夏の三菱重工Eastとのオープン戦でワンチャンスをものにした。先発で5回途中まで無失点の好投。三菱重工野球部・大川広誉GM(53)の目に留まった。「コントロールが良くて小気味いい。左投手にサイズは関係ありません」。兵庫を本拠とする三菱重工Westへの道が開かれた。 最速は144キロでも、低身長の投手にしかない球の軌道にこだわりを持つ。憧れは、同じ左腕の元巨人・杉内(現投手チーフコーチ)だ。「どこまでも真っすぐ行くようなストレートに近づきたい」 三菱重工のユニホームは、シンボルの「スリーダイヤ」が胸に大きく描かれている。「あの特徴的なユニホームを着て活躍し、会社の名前を広めたい」。名門の一員として戦う覚悟はできている。(浜木 俊介) ◆坂尾 浩汰(さかお・こうた)2002年11月4日、愛媛県生まれ。22歳。龍谷大平安では2年秋にベンチ入り。日大では2年春にリーグ戦デビューを果たし、3年春の中大2回戦で初勝利を挙げる。通算成績は21試合5勝3敗、防御率3・28。161センチ、62キロ。左投左打。
報知新聞社