テスラ、中国で「モデルY」を期間限定割引 過去最安で年末商戦に挑む
2024年も終盤に差し掛かり、中国自動車市場の年末商戦が本格化している。 米電気自動車(EV)大手のテスラは11月25日、中国で期間限定の割引キャンペーンを実施すると発表した。対象車種はSUV(多目的スポーツ車)「モデルY」で、1万元(約20万円)の値下げと5年間のゼロ金利ローンが適用される。期間は11月25日~12月31日。テスラの販売担当者によると、2つの特典を併用すれば、実質的に最大4万元(約80万円)安くモデルYを購入できるという。 テスラ中国の公式サイトでは、現行のモデルYには3つのグレードが用意されており、エントリーグレードの後輪駆動(RWD)バージョンの価格は24万9900元(約500万円)となっている。今回の期間限定割引を利用すると、RWDバージョンの価格は過去最安値の23万9900元(約480万円)となる。
テスラは2024年に入ってから、中国市場向けに少なくとも6回の価格調整または販促キャンペーンを実施。1~9月の中国販売台数は約50万台で、前年同期比で8.3%の増加を達成したものの、伸び率は中国EV業界の平均を下回っている。 また、中国汽車流通協会の乗用車市場信息連席分会(乗連会、CPCA)が11月4日に発表した暫定データによると、テスラの上海ギガファクトリーの出荷台数は減少傾向にある。2024年10月の出荷台数は、モデル3とモデルYを合わせて6万8280台で、前年同月比で5.3%減、前月比では23%の急減となった。 テスラは今回の年末割引キャンペーンを通じて、年間販売目標の達成に向けて全力を挙げる。もちろん、テスラに限らず競合する主要自動車メーカーの多くも更なる割引キャンペーンを打ち出したり、キャンペーン期間を延ばしたりしている。競争が激化する中国自動車市場の年末商戦でテスラがどう戦うか、今後の動向から目が離せない。 *1元=約20円で計算しています。 (36Kr Japan編集部)