いわきFCスプリントコーチの秋本真吾氏、京都産業大学サッカー部のスプリントアドバイザーに就任
京都産業大学サッカー部は1972年創部、2023年度にカターレ富山などでプレー経験のある同大学サッカー部OBの吉川拓也氏を監督に迎え、関西学生サッカーリーグで初優勝を果たし、同年全日本大学サッカー選手権では決勝で明治大学に0-2で敗れたものの、準優勝を果たし大学サッカー界に大きなインパクトを残した。 そして、2024年シーズン「High Speed」を一つのテーマとして取り組んできた中で、更なるレベルアップを図る為、J2リーグ参入2年目ながら現在プレーオフ圏内に迫る大躍進を果たすいわきFCのスプリントコーチの秋本真吾氏をスプリントアドバイザーとして招聘した。 古井総監督は秋本真吾氏との契約にあたる経緯をこう話す。「昨年の2023年に悲願の関西学生サッカーリーグ優勝を成し遂げ、その後インカレでは決勝を経験し、その決勝で明治大学に敗れ日本一とはならなかったことを踏まえ、今後この舞台に再び立ち、日本一を達成するために、「走力」というワードを痛烈に感じました。そこで、いわきFCのチーム関係者の方にご相談し、秋本氏のいわきFCにおいての関わりや効果をお聞きしたなかで、サッカー界においてスプリントコーチという立場を確立された秋本氏にお声がけさせていただき今回の契約となりました」 8月には秋本氏が実際に京都産業大学に訪問し、1回目の走りの座学と実技が行われた。座学は1時間、秋本氏が速く走るための理論の説明から始まり、サッカー選手に多いネガティブな走りの特徴などを説明。その修正方法、これまで指導してきた選手の走りの変化を動画を用いて選手に解説した。怪我をしやすい走り方、サッカーにおける初速の高め方など内容は盛りだくさんとなった。 その後の実技では選手の走りを実際に撮影しながら進められた。秋本氏の走りを修正するドリルを重ねていくたびに選手の走りが変化し速度が高まっていく。監督コーチ陣も驚く結果となった。 古井総監督は「新しい角度からのトレーニング内容(目的とその目的に向かっての細かな目標設定)に学生たちが腹落ちし、トレーニングの前と後での自身での違いが体感でき、学生たち自身が成長に繋がると感じたことが大きなプラス材料であることが確認できました」とコメント。 吉川監督は「スプリントコーチの第一人者であり、多くのプロ選手やクラブでの高い経験値をお持ちの秋本氏が弊部のスプリントアドバイザーとなり、大きな期待を持ち招聘しました。その期待通り、僅かな指導期間で選手達の意識は変わり明らかにスプリントの質に変化が見られました。また、様々なトレーニング方法やメニュー等も共有していただき弊部によりフィットするやり方を模索しながら進んでもらえると感じました。秋本氏のチームや選手に対する熱量も魅力的でした」と早速の手応えを感じた。 実際に指導した秋本氏は「実技で実際に選手の走りを撮影し、すぐにプロジェクターを介して確認する環境を作っていただけたのが選手の迅速なフォーム修正に繋がったと思います。選手自身の話を聞く姿勢、取り組む姿勢が素晴らしく、2日目に実施した強度の高いスプリントのトレーニングも選手間で非常にポジティブな声がけが印象的でした。とてもいいチームだと感じましたしこれからが楽しみです」と期待感をもっている。 最後に古井総監督は「弊部が大学界で一定の高いレベルで結果を残していくためには、90分走り続け、観に来てくださる方々に感動と勇気を与えていけるチームになって行かなければなりません。そこには秋本氏の存在は欠かせないと考えています」と力強く話す。 Jリーグで大きなインパクトを残すスプリントコーチと関西の大学サッカーとしては初の試みがどのような結果をもたらすか注目だ。 写真:北原基行
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