【紅白】平均世帯視聴率〝意地〟の32・7％

見逃し配信など視聴形態が多様化する中、紅白が〝意地〟を見せた。 大物アーティストが続々と登場する第2部の平均世帯視聴率は32・7％で、過去最低を更新した前年の31・9％から微増。午後7時20分からの第1部は前年と同じ29・0％でワーストタイとなったが、いずれも更新は阻止した。 昨年は「あなたへの歌」をテーマに放送し、能登半島地震の発生から1年となる石川・輪島市で坂本冬美（57）が「能登はいらんかいね」を歌唱。初出場のこっちのけんと（28）、Creepy　NutsらがSNSでバズった楽曲をパフォーマンスし、41年ぶりとなったTHE　ALFEEや25年ぶりのGLAYらベテラン勢は代表曲を披露。幅広い視聴者に寄り添った構成が功を奏した。 とくに特別企画枠で初出場したB'zがサプライズでNHKホールに現れ生歌唱した演出は大きな注目を集め、放送後に同局YouTubeチャンネルで公開された紅白のハイライト映像では、B'zの歌唱曲3曲が合計で600万回以上再生されるなど大反響。視聴率では振るわなかったが、ネット上には「中身はここ数年で最高だった」「テレビ離れが深刻な中でこの数字は立派」などと評価する声が上がった。 紅白の実施本部長、矢島良氏は「2024年の締めくくりにふさわしい、まさに『歌の祭典』、最高のライブエンターテインメントをお送りできたと思っています」とコメントした。 ★〝裏番組〟も奮闘 紅白の民放裏番組では、テレビ朝日系「ザワつく！大晦日2024一茂良純ちさ子の会」の午後6～7時半帯が12.7％、同7時半～22時帯が8.5％。TBS系「大晦日オールスター体育祭」の同7時～11時45分帯が7.2％だった。また、昨年の年間世帯視聴率では、テレ朝が全日・ゴールデン・プライム帯で2年連続の3冠を達成した。