箱根駅伝往路をパワフルに制した青学大は“意味深ツイート戦略”で復路も逃げ切れるのか?
「3区太田の走りが力になった部分が大きかったと思います。同じ練習で切磋琢磨してきました。太田がいい走りをしたからこそ、自分もできるという思いがありました」と若林。前半はさほどペースが上がらなかったが、徐々に動きが快調になっていく。後半は区間賞争いを繰り広げて、後続の選手を寄せ付けなかった。 山頂付近では強い向かい風に苦悶して、「本当に進まない感じで心を折られかけました」というが、最後まで力強い走りは変わらなかった。自然との戦いもある難しい5区を1時間10分46秒の区間3位で走破。歓喜の往路ゴールに飛び込んだ。 「優勝テープを切った瞬間はうれしいという気持ちと達成感がありましたね。区間賞を取ることができなくて、悔しい思いもあるんですけど、自分の今持っている力はすべて出し切れたのかなと思います」(若林) 5区で区間歴代2位の1時間10分40秒を持つ飯田を4区にまわして、5区にルーキーを抜擢した原監督の絶妙な采配がズバリと的中した。 青学大は昨年、主将・神林勇太が出走を予定していた3区で区間14位に沈むと、5区も区間17位と大苦戦。往路で12位と大きく出遅れて連覇を逃している。 「昨年はエース神林の穴埋めができずにチームは崩れました。前回の反省を踏まえて、誰が使われても走れる選手層の厚さを作ることを強化策として取り組んできたんです。キャプテン飯田を中心に1人ひとりが強くなろうという思いでやってくれた。その成果が出ましたね。本当に素晴らしい。カッコ良かった。学生たちに『ありがとう』と言いたいです」 原監督は当初、東京国際、駒大などが2区で抜け出すと予想。2区終了時で「4位くらいにはつけておきたい」と考えていたが、2区終了時で2位と絶好の位置につけた。 「3区で先頭に立つことができて、理想のなかでも最上位の展開になった。各大学がデコボコ駅伝になったなかで、区間賞はありませんが、5区間とも安定した走りができたのが勝因です」(原監督)