LUNA SEA結成35周年ツアーでの挑戦、東京ガーデンシアターで見せたバンドの未来
LUNA SEA が結成35周年を記念した全国ツアー第2弾「LUNA SEA 35th ANNIVERSARY TOUR 2024 ERA TO ERA -EPISODE 2-」。2024年8月25日に東京ガーデンシアターで開催された東京公演を、ジョー横溝によるレポートでお届けする。 【写真を見る】ライブの様子 今年35周年を迎えたLUNA SEAのステージを超満員の東京ガーデンシアターで観た。 レポートの前にLUNA SEAが現在行っているツアー『LUNA SEA 35th ANNIVERSARY TOUR 2024 ERA TO ERA』のことを少し説明しておく。 今、音楽業界はアニバーサリーという<物語>に溢れている。サバイバルが大変な音楽業界で、活動が継続し、周年を迎えることはとても喜ばしいことで、それを祝うことになんら違和感はない。 ただ、今回のLUNA SEAのアニバーサリーツアーは単なる祝福の物語と空気がどこか違う。 この日のMCでもRYUICHIも言っていたが、今回のツアーで全国41本のホールを回る。ライブは週末の土日開催だが、土曜と日曜ではメニューが違う。 しかもツアー全体では7つのメニューパターンがあり、被る曲ももちろんあるが、ツアー全体で演奏する曲はのべで90曲に及ぶという。しかも、基本的には過去ツアーの再現なので、普段演奏しない曲がたくさんある。 ここまでハードなツアーメニューは祝いというより挑戦だ。 しかもメンバーは全員が50代半ばで、もはやレジェンド枠のバンドでもあるLUNA SEAなら、ベスト盤的なセットリストで全国をまわればそれで充分に周年ツアーは成立する。 だが思えば、LUNA SEAは音楽業界における異端児で、つねにその枠からはみ出し、常識を超える挑戦を繰り返してきた。今回の結成35周年という大いなる祝いの時でも、安易な物語を紡ぎ出さず、常識を超えた新たな物語の創設に果敢にチャレンジしている。 前置きが長くなったが、筆者がお邪魔したのは「LUNA SEA 35th ANNIVERSARY TOUR 2024 ERA TO ERA -EPISODE 2-」と称した全国ツアー第二弾の東京ガーデンシアター公演。この第二弾ツアーは7月27日の新潟県民会館から始まり、9月1日の札幌文化芸術劇場hitaruまでをLUNA SEAはまわった。このEPISODE2だけでも4パターンのメニューでライブを行っている。この日、8月25日の東京ガーデンシアターでのライブは『SEARCH FOR MY EDEN』で1993年におこなわれたツアーの再現だ(1993年4月にリリースされた3rdアルバム『EDEN』を引きさげてのツアーの再現になる)。