“トランプ人事”で波紋…“ワクチン否定派”に犯罪の疑いある人物も 国際情勢への影響は【Nスタ解説】
■ケネディ氏は陰謀論に染まった人物…極端な政策をとるおそれも 日比キャスター: ここまでのアメリカ大統領選をどのように見られましたか? 明海大学 小谷哲男教授: アメリカにとっても、あるいは日本を含めた国際社会にとってもあまり良い人事とは言えないと思います。トランプ氏の言いなりになるような人たちであり、アメリカのごく一部の人たちのためだけに働く政府になるのではないかと危惧します。 日比キャスター: ロバート・ケネディ・ジュニア氏はどのような人物なのでしょうか。 小谷教授: ケネディ大統領の甥であり、元々環境弁護士、環境活動家ですが、その環境活動をする中でだんだんと陰謀論に染まっていった人物です。特にCIAがアメリカのメディアを捜査し、アメリカにとって良くない事実を流しているという陰謀論に染まってしまった人物ですね。 日比キャスター: そんな人物が公衆衛生部門のトップですから、混乱は避けられないのではないでしょうか。 小谷教授: とりわけ反ワクチンで知られていますので、ワクチン開発のための補助金を減らす、場合によっては国民がワクチン接種をすることを禁じるなど極端な政策をとるかもしれません。 ■波紋も…司法長官には過去わいせつの疑いで不起訴された人物 齋藤キャスター: 日本の法務大臣に当たる、司法長官に指名されたのがマット・ゲーツ氏(42)です。トランプ氏を強く支持する“保守強硬派”として知られています。 米メディアによると“議会で最も嫌われている議員”と報じられています。過去に17歳少女に対する性的人身売買の疑いで司法省から捜査を受け、不起訴になった経歴を持つ人物です。トランプ氏は「司法省に対するアメリカ国民の信頼を回復する」と話しています。 日比キャスター: なぜゲーツ氏なんでしょうか。 小谷教授: トランプ氏はバイデン政権の司法省によって訴追されてきました。ゲーツ氏も訴追まではいかなかったものの、捜査されたことで恐らく2人の間に仲間意識があり、今回政権を取って司法省に“復讐”をするために、そのトップにゲーツ氏を指名したと考えられます。