侍ジャパン敗北に収穫はあったのか…井端弘和監督が語る日本代表の未来「僕が一番想定したのは…」「清宮(幸太郎)だって必ず日本の力になってくれる」
「ジャパンで打つのはやっぱり違います!」
そしてそんな3年後の期待を背負った選手の一人が、日本ハムの清宮幸太郎内野手である。 今大会には追加メンバーとして招集され、1次ラウンド最終戦のドミニカ共和国戦と決勝進出が決まったスーパーラウンドの台湾戦に先発。ドミニカ戦では「2番・一塁」で出場したが井上温大投手の牽制球に走者と共に引っかかって後逸するミスを犯して話題になるなどいいところがなかった。それでも試合に慣れた台湾戦では5回2死二、三塁から右中間フェンス直撃の三塁打を放って2打点をマーク。 「ジャパンで打つのはやっぱり違います!」 小学生から日の丸を背負い続けてきた“申し子”は、こう語って目を輝かせた。 もちろん五輪には特別な思いがある。 「すごく感じるものはありますし、もしそういう舞台に立つチャンスをいただけるなら楽しみです」 そのためには、と清宮は語る。 「自分がここにきて思ったのは、ここにいるみんなは今までたくさんの実績もあり、積み上げてきたものがあってここにいる。でも僕は今年後半にちょっと良くて、シーズンを通して働いていない。やっぱりもっともっと普段から結果を残し続けて、その上でここで実績と信頼を勝ち取っていかないとならないな、と。ここに立ったことで感じました」
「清宮だって、必ず日本の力になってくれる」
井端監督も同じようなことを語っている。 「この先ずっと自分が(代表チームに)携われる訳ではないので、選手たちがここで感じたもの、気持ちを持って来シーズンレベルアップをしてくれることを期待します。清宮だって最初は代表でなかなかできなかった部分もあったかもしれないですけど、結果を出したということでいい方向に行ってくれれば、必ず日本の力になってくれると思います」 敗北の悔しさも選手たちにとっては1つの糧である。そして全9試合で8つの勝利を掴んだこと、その中での経験、自分が果たした役割とその自信もまた糧である。 「これで今年のプレーは終わりますけど、来年またチームに戻っていい成績を出すことが大事だと思っています。それを評価してもらってWBCやその先のオリンピックで、またこのユニフォームを着れるように頑張りたいです」 こう語った森下の思いを、若い選手たちが共有して来季のプロ野球を盛り上げる。そこから「長く日本の野球が世界のトップであり続ける」ことが始まるのである。
(「プロ野球亭日乗」鷲田康 = 文)
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