ゼレンスキー氏、プーチン氏は「極悪人」 新型ミサイルでの「決闘」呼び掛けを非難
ロシアのプーチン大統領は19日の年末記者会見で、ロシアの新型中距離弾道ミサイル「オレシニク」と欧米製の防空システムによる「決闘」をウクライナで行うよう呼びかけた。これに対し、ウクライナのゼレンスキー大統領は同日、プーチン氏を「彼が正気だと思えるのか。極悪人だ」と非難した。訪問先のブリュッセルでの記者会見での発言をウクライナメディアが伝えた。 【画像】ウクライナ新兵器「ドラゴンドローン」…2200度の溶解鉄降らせる プーチン氏はモスクワで開いた会見で、露軍事メディアの記者が「欧米ではオレシニクの撃墜は可能だと言っている」としてコメントを求めたことに、「オレシニクの撃墜は不可能だ」と回答。その上で「欧米の専門家がオレシニクは撃墜可能だと言うのなら、彼らには『21世紀のハイテク決闘』を行うようロシアと欧米に提案してもらいたい」「例えば欧米製の防空システムが集中している(ウクライナの首都)キーウ(キエフ)に標的を設置し、われわれはオレシニクでそこを攻撃する。何が起こるか見てみよう」と述べていた。 プーチン氏はまた、ウクライナ侵略の開始直後にトルコで行われた停戦交渉で、ウクライナが合意文書に署名していたものの、英国のジョンソン首相(当時)の横やりを受けて合意を破棄したと主張した。 これについてゼレンスキー氏は会見で、ロシアから示されたのは「最後通告」だったとし、「いかなる署名も合意もしていない」と反論した。(小野田雄一)