バースデーウィークの蛭田みな美 ツアータイ記録の1ラウンド2イーグルで「65」
◇国内女子◇大東建託・いい部屋ネットレディス 2日目(19日)◇ザ・クイーンズヒルGC(福岡)◇6505yd(パー72) 【画像】木村彩子 菊地絵理香「双子コーデ」 午前6時30分の朝イチ組だった蛭田みな美は、パー5のスタート10番(500yd)でいきなりイーグルを奪った。残り205ydを7Wで7mに2オンさせ、最後のひと転がりで流し込んだ。「伸ばし合いだし、まだまだいかなきゃ」とモチベーションが上がったが、4ホール後の2個目のイーグルはさすがに驚いた。 「えっ?」と右手で口元を覆って、周りをキョロキョロ見渡したのは14番の一撃。フェアウェイから残り120yd、左からフォローの中、PWのショットはピン手前2mにキャリーし、ポンポンと跳ねてカップに消えた。
「いや~ビックリしました」。序盤5ホールで2発。4月「フジサンケイレディス」第2ラウンドで小祝さくらが決めて以来、今季2人目のツアータイ記録=1ラウンド2イーグル(達成者多数)は鳥肌モノだった。 3発目のチャンスは、決めたら新記録とは知らなかったが、狙った。360yd表示からフロントエッジまで220yd、ピンまで249ydとティイングエリアが前に出された5番。3Wで6mに1オンさせた。「とりあえず届かせなきゃ」と思ったが、ボールはカップをかすめ、イーグル逃しのバーティに終わった。
大会開幕3日前、7月15日の月曜日が27歳のバースデー。「誕生日が来ると“早いな~”と思う。精神年齢は変わらないのに」といたずらっぽく笑う。拠点は今も生まれ故郷の福島県東白川郡鮫川村。試合が終わると、近所にコンビニが一軒もない実家に戻り、2匹の猫と1匹の犬に癒やされ、次の会場に向かう。
ゴルフは間違いなく成長している。昨年8月「CATレディス」でプロ8年目のツアー初優勝を飾った。今季は出場18戦で2度の2位を含むトップ10が6回。メルセデスランキング14位で、キャリアハイの昨季20位を更新するペース。トレーナーを帯同するようになり「体のケアが安定した成績につながっていると思う」という。
2イーグル3バーディの「65」で回り、通算10アンダーの好位置で決勝に進む。シーズン後半戦のテーマは「国内メジャー優勝」。最高のバースデープレゼントを自分で手にして、まずは今季初優勝が視界に入ってきた。(福岡県糸島市/加藤裕一)