三笘薫、プレミアリーグ3年目の“今” 「転換期到来」の疑念は杞憂に「周りの人からは分からない」【現地発】
様々なアクシデントも24年は「すごくポジティブ」
24年のラストマッチとなったアストン・ビラ戦では、より積極果敢なプレーが顕著になっていた。 1点をリードされた58分から途中出場した三笘は、待望された仕掛けで、敵守備陣を脅かすプレーを連発。完全なアストン・ビラペースだった状況を、そのドリブルとスピードで打開し、結果的に試合を2-2の引き分けに持ち込み、勝点1を呼び込んだ。 「途中出場でやるべきことは、今回は攻撃的なところで、前の矢印を出すことでした。その分やっぱり相手のチャンスもありましたけど、こういう展開にしないといけないかなっていうところは思ってましたし、途中出場の選手が活性化しないといけないと思っていたので」 反撃のために試合を動かすパフォーマンスを求められた三笘は、それを有言実行してみせたのだった。 そして、3年目の前半戦を振り返った三笘は、「(チームとして)もっと上に行けたのは間違いない」と悔しい表情を見せた。一方で、後半戦は上昇するしかないのだという気概も見せている。 「もう過去ですし、ここから半分の試合でいかに上に行くかだと思います。本当に毎試合積み重ねれば、全然可能だと思う。怪我人が戻ってくればよりいい戦いができると思いますし、今のところは厳しい戦い続いてますけど、次の新年明けてからまたいい気持ちでやれればなと思っています」 そして、怪我による長期離脱や監督交代など、様々なアクシデントが起こった24年をこう振り返っている。 「腰の怪我は自分の中ではすごくポジティブなところはあった。ネガティブではなくて、今、出場できているところだったり、見つめ直す期間があって、今の自分がある。それは間違いなくポジティブだと思いますし、ここからそれを結果に出さないといけない。 前半戦にできなかったところをよりできるようにしないといけないなと思ってます。もっと、もっと上に行けるチームだと思うんで、 個人としてはもっとやらないといけないとはわかってますけど、期待してもらって、もうちょい頑張っていきたいなと思ってます」 その力強いコメントに、25年の三笘がさらなる進化を遂げてくれると期待は膨らむばかりだ。 [取材・文:松澤浩三 Text by Kozo Matsuzawa]