二回、ドジャースの一塁手フリーマンの二塁送球が、パドレスの一走・マチャドに当たってボールは転々。まさかの展開にドジャースの遊撃手ロハスはぼう然（AP)

ナ・リーグ、地区シリーズ第3戦（パドレス6―5ドジャース、パドレス2勝1敗、8日、サンディエゴ）米大リーグ、パドレスはドジャースとの地区シリーズ（5回戦制）の第3戦に6－5で勝利。2勝1敗とし、ナ・リーグ優勝決定シリーズ進出に王手をかけた。マニー・マチャド内野手（32）が二回に相手の悪送球を誘う好走塁で一挙6得点の起点を作った。第4戦は中3日でディラン・シース投手（28）が先発する。 勝負を分けたのは0－1の二回だ。無死一塁で一走・マチャドが「頭脳的」な走塁を見せた。次打者メリルの一ゴロで、フリーマンの二塁送球を〝妨害〟するように内側に進路を変更。マチャドのヘルメットの左側頭部に当たる悪送球を誘発し、ボールが左翼へ転がる間に一、三塁と好機を拡大した。 「基本的な走塁だ。瞬間的にフリーマンが簡単に二塁へ投げられないようにすることを考えた」 続くボガーツの併殺かと思われた遊ゴロは、際どいタイミングでオールセーフ（記録は野選）。ペラルタの2点二塁打で畳みかけ、2死からタティスが特大の2ランを左翼へ放った。 シルト監督は「野手がタッチに来ない限り、基本的に走者は走路を自分で決めることができる。少し内側を走っていたかもしれないが、ルール違反ではない」と説明。チャレンジの対象外でマチャドは「ルールをしっかり把握しているから、できる。たくさん練習してきた」と自信を持って振り返った。 試合後、第4戦の先発を中3日でシースと発表。仮に2勝2敗となった場合、11日の第5戦はダルビッシュが中4日で先発する見込みだ。ダルビッシュはタティスの2ランとゲームセットの瞬間、拳を握って雄たけびを上げ、感情を爆発させた。 「あと1勝するだけ。何とか明日、このファンの前で勝ちたい」とマチャド。ペトコ・パーク史上、最多となる4万7744人の大観衆から「BEAT　LA！！（ドジャースを倒せ）」の大合唱が響いた。地区優勝は譲ったが、最強のライバルに下克上を果たす。