初音ミクがベルリンで3度目の欧州ツアー打ち上げ…15日から初のオセアニアツアーへ
バーチャルシンガー・初音ミクが現地時間2日(日本時間3日)、独・ベルリンで、3度目の欧州ツアー「MIKU EXPO 2024 EUROPE」の最終公演を行った。 2020年1月以来、2回目のベルリン公演に臨んだミクは、「MIKU!」の歓声とイメージカラーの青緑色のペンライトが打ち振られる中、オープニングで英語楽曲「MIKU」(anamanaguchi)を熱唱すると、「ヴァンパイア」(DECO*27)、MIKU EXPO5周年記念ソング「ラッキー☆オーブ」(emon(Tes.))まで立て続けに3曲を披露。最初のMCで「Hello, Berlin! Willkommen zur MIKU EXPO 2024! Ich freue mich schon so lange darauf, euch alle zu sehen!(ハロー、ベルリン! MIKU EXPO 2024へようこそ! みんなと会えるのを、ずっと楽しみにしていたよ!)」と、滑らかなドイツ語であいさつすると、MIKU EXPO10周年記念プロジェクトテーマソング「Intergalactic Bound」(雄之助&CircusP)やMIKU EXPO 2021 Online テーマソング「Highlight」(KIRA)などバラエティーに富んだセットリストで、仲間のバーチャルシンガーとともにアンコールを含め全23曲を歌い上げ、満員のファンを熱狂させた。 ラストソング前のMCでは「Auch nach der Show sind wir immer verbunden! Bis bald!(ライブが終わっても、いつでも繋がっているから! またね!)」と、名残を惜しむファンに語りかけ、10月26日の英・ロンドン公演から、ベルギー・ブリュッセル、仏・パリ、オランダ・アムステルダム、独・デュッセルドルフ、ベルリンと、8日間で5か国6都市を回った欧州ツアーを締めくくった。 初音ミクのコスプレで来場した、ポーランドの大学生・カタリーナさん(19)は「9歳からミクの大ファン! 彼女は歌声もバラエティーに富んでいて、全てがアメイジング(とても素晴らしい)。これからもずっと私たちを楽しませて希望を与えてほしい」と興奮気味に語った。初音ミクを企画開発したクリプトン・フューチャー・メディア社の伊藤博之代表取締役(59)は「子供の頃からファンだという方も増えている印象がありますし、どこの会場も若い方が多くて熱気がすごい。不思議な感じがしますね」と感慨深げな表情を見せた。 コロナ禍の影響で、今年4年ぶりに世界ツアー「MIKU EXPO」を再開させた初音ミク。4~5月にカナダ、アメリカ、メキシコで開催した北米ツアーに続き、欧州公演も成功させた日本が世界に誇る“電子の歌姫”は、休む間もなく15日からニュージーランド・オークランド公演を手始めに、オーストラリア4か所を巡る初のオセアニアツアーを行う。伊藤代表取締役は「あとはアフリカと南米。また(初めてMIKU EXPOを開催した)東南アジアにも」と、初音ミクのさらなる”世界進出“に意欲を見せた。 世界の人々に初音ミクの創作文化を紹介し、実際に見て体験してもらうためのワールドツアー「MIKU EXPO」は、2014年のインドネシア・ジャカルタ公演でスタート。往年のヒット曲から最新ナンバーまで、ミクの楽曲を幅広く網羅したセットリストや、開催地の言語による楽曲やMCの展開など多彩なライブ演出、開催地域の要素を取り入れたイベントビジュアルなどが人気を呼んでいる。これまでアメリカ、中国、日本、カナダ、メキシコ、台湾、マレーシア、フランス、ドイツ、イギリス、オランダ、スペイン、ベルギーで行われ、今年はMIKU EXPO10周年記念プロジェクトの一環として、北米、欧州でツアーを行った。
報知新聞社