老化を退け、肥満・糖尿病・高血圧にも効果あり…科学的に実証された紅茶の「すごい効能」
ふだん何気なく飲んでいる紅茶が、実は驚くべき健康効果を秘めていることをご存じですか?免疫力向上、ウイルス撃退、ダイエット、血管の健康維持、ストレス解消、口臭や歯周病……。 【マンガを読む】外国人が「日本のトンカツ」を食べて衝撃!感動が止まらなかった理由 「ブルックボンドハウス」副支配人、「ユニリーバ」マーケティング、「リプトン」PRを経て、現在は紅茶専門店&紅茶スクールオーナーを務める英国紅茶研究家の斉藤由美氏は、今、紅茶が、あらゆる私たちの健康に関する困りごとに役立つことがわかってきて注目を集めていると語ります。 本稿では、同氏によるロングセラー『世界で愛される自然の万能薬 紅茶セラピー』(ワニブックス刊)より、紅茶のもたらす健康効果のメカニズムをわかりやすく解説し、「生活習慣病」の予防として暮らしに取り入れる方法について、内容を抜粋して紹介します。
健康寿命を延ばす鍵は、生活習慣病予防
誰でももちろん長生きはしたいもの。でも、その「長生き」には、「健康で」という前置きが必要です。 日本は世界一の長寿国として知られています。2016年の調査では、男性の平均寿命は80.98歳、女性は87.14歳でした。 高齢化が進んでいるのは日本だけではなく海外でも同様ですが、ただ長生きするのではなく、健康な状態で長生きするという点において、平均寿命よりも「健康寿命」のほうが重視されるようになってきています。 同じ時期の調査で、男性の健康寿命は72.14歳、女性が74.79歳と発表されました。健康寿命とは、健康上の問題がない状態で日常生活が制限されることなく自立して生活できる期間のことをいいます。 平均寿命年齢と健康寿命年齢の間に、結構な開きがあることが見て取れますが、このデータはつまり、人の支援がないと日常生活に支障があったり介護が必要な年数が、意外に長いということを示しているのです。 ここに大きく関わっているのが「生活習慣病」です。かつては、加齢とともに発症する病気ということで「成人病」と呼ばれていましたが、食生活や運動習慣、飲酒、喫煙、休養のとり方など、毎日の生活習慣が深く関わって引き起こされる可能性があることから、このように呼ばれるようになって20年以上経過しました。 具体的には、運動不足によるものとして、肥満、糖尿病、高血圧症などが挙げられます。食習慣によるものとしては、糖尿病、大腸がん、歯周病などが挙げられます。 さらに、進行すると、心筋梗塞や脳卒中などの生命にかかわる病気のリスクにもつながってしまうため、いかに毎日の生活習慣が健康の鍵を握っているのかということを思い知らされます。