【MLB】マリナーズのジェリー・ディポート編成本部長が留任へ 地元紙「シアトル・タイムズ」が報じる
地元紙「シアトル・タイムズ」が報じたところによると、マリナーズはジェリー・ディポート編成本部長を来季も留任させる方針を固めているようだ。球団からの公式発表は行われていないが、2025年シーズンだけでなく、それ以降もディポート編成本部長がフロントオフィスのトップを担う可能性があるという。今季のマリナーズは6月中旬まで2位に10ゲーム差をつけて首位を快走していたが、その後は大きく失速。8月下旬にはスコット・サービス監督の解任が発表され、チームOBの名捕手ダン・ウィルソンが後任として監督に就任した。 マリナーズがスコット・サービス監督の解任を発表する 地元紙「シアトル・タイムズ」によると、ディポート編成本部長の留任はサービス監督の解任前に決定していたとみられるという。通算27勝を挙げた元投手であるディポートは2011年オフにエンゼルスのGMとなったが、2015年7月に辞任。同年9月末にマリナーズのGMに就任し、2021年9月に2度目の契約延長を結んだ際、肩書がGMから編成本部長に変更された。なお、2022年10月に就任したジャスティン・ホランダーGMもディポートと一緒に留任が決まっているようだ。 ディポート就任後、マリナーズは2016年に86勝76敗、2018年には89勝73敗で地区2位となったが、いずれもプレーオフには進めず。ディポートは継続的に勝てるチームではないと判断し、一部の主力選手を放出してチーム再建に乗り出した。2019~20年に低迷したあと、2021年に90勝72敗を記録したが、この年もプレーオフには届かず。しかし、超有望株フリオ・ロドリゲスがメジャー昇格を果たした2022年に前年と同じ90勝を挙げ、2001年以来、実に21年ぶりとなるプレーオフ進出を成し遂げた。ところが、昨季は88勝74敗でプレーオフ進出を逃し、今季もここまで71勝70敗でプレーオフ進出は厳しい状況となっている。 優秀な若手を多く揃えた強力先発陣を擁しながら、打線の補強が不発に終わって苦戦を強いられているため、ディポートの責任を問う声も聞かれ始めていたが、マリナーズの上層部は引き続きチームをディポートに任せる方針のようだ。2022年にワイルドカードでプレーオフ進出を成し遂げ、ワイルドカード・シリーズを突破して地区シリーズまで進んだとはいえ、ディポート就任後、昨季までの8シーズンでプレーオフ進出は1度だけ。そろそろ目に見える結果を求められるフェイズに入っていると言ってもいいかもしれない。ディポートの真価が問われることになりそうだ。