横山典を背に栗東ＣＷで軽快な動きを見せるアルナシーム＝撮影・石湯恒介

　「中京記念・Ｇ３」（２１日、小倉） 　重賞初制覇を目指すアルナシームが上昇ムードだ。１８日、栗東ＣＷでの最終追い切りは３週続けて横山典がまたがり、馬なりながら軽快なフットワークで好気配を伝えた。舞台は全５勝中４勝を挙げる右回り芝９Ｆ戦。得意の条件で念願の初タイトルをつかむ。 　右回りで反撃だ。アルナシームは栗東ＣＷで６Ｆ８０秒０－３７秒９－１２秒６。テンから行きっぷりが良かったが、コンビ３戦目の横山典がうまくなだめ、リズム良く馬なりで駆け抜けた。 　動きを見守った橋口師は「サラッと。先週よりも手前の変え方もスムーズでしたし、きょうの方が滑らかな走りができていた。先週よりも行きっぷりは良かったけど、以前に比べるとマシだし、競馬に行くと折り合いの心配はないので。ノリさんからも“動きは先週よりも上がっている。状態面はいい”と言ってもらいました」と納得の表情を見せた。 　前走のエプソムＣが５着。直線は左手前のままでエンジンの掛かりが遅く、右手前に変えたのは残り１Ｆと、左回りもフィットしなかった。「右回りの方が合うし、長くいい脚を使うタイプではないと思う。リズム重視で。千八なら悪いポジションにはならない」と４勝を挙げる得意の右回り千八に期待を込めた。 　今年に入って６戦目。コンスタントに使われているが、トレーナーは「ずっといい感じで来ている。カイ食いも、前は少食というか残したりしたけど、今は毎回完食」と状態の良さに感心する。 　小倉大賞典では見せ場をつくりながらも４着と及ばなかったが、タイトル奪取まであと一歩。九州地方は梅雨も明け、晴天が予想される小倉決戦。「時計は速くなればなるほどいい」。重賞初制覇へ－、舞台は絶好だ。