【マリーゴールド】田中きずな「Sareee選手にライバルと思ってもらえるように1日でも早くエースになりたい」
――弓月選手から刺激を受けるのですね。ところで欠場中、お父さんの田中稔選手と一緒にトレーニングをしていたのですか? きずな:今は東京に住んでいますが、欠場期間中は実家にいました。「復帰したいけど、なかなかうまくいかない」という状況がずっと続いていた。 リング復帰の目処が立たず、本当に先が見えなかった。いつ練習できるかも分からない状況で気持ちも落ちていました。 その姿を見て「いつ復帰しても良いようにトレーニングは続けよう」とお父さんが声をかけてくれました。 私のモチベーションが落ちないように練習に付き合ってくれて、一緒に海や山で走ったり家で筋トレしたり。 ――7.13両国国技館の復帰戦もトレーニングを続けていたから、すぐに対応できたのですね。 きずな:やっぱりメチャクチャ不安でした。でもどこの会場でも不安だったと思います。両国大会の当日は朝から緊張していたけど、入場口をくぐった瞬間に緊張が吹き飛んだんです。 今回怪我をして所属団体からの復帰ではなく、環境を変えて新たなスタート。私なりに“覚悟”を持ってマリーゴールドに来ました。 お父さんと基礎練習や筋トレはしていたけど、ほとんどリング練習が出来なかった。3ヶ月間リングから離れていたから不安でした。 でも家族や周りの方々が温かかった。先輩方も優しいし同世代の人たちにも支えてもらいました。 試合前でバタバタしていて返事を返せなかったけど「頑張ってね」とたくさん連絡をいただきました。それで「頑張ろう」って…みんなから背中を押してもらえましたね。
――今後の目標を教えていただけますか?マリーゴールドにはシングルのベルトが3本ありますが… きずな: 8月19日後楽園を最後にジュリアさんが海外に行きます。それを踏まえて自分がマリーゴールドを引っ張って行かなきゃいけない。 まだまだキャリアは浅いけど、ジュリアさんや(林下)詩美さん、MIRAIさんや桜井(麻衣)さんら先輩たちを見て「いつまでも追っているだけじゃダメだ」って。そこに肩を並べられるようにならなきゃいけない。 未来のエースじゃなくて、自分は1日でも早くエースになりたい。そのためにはやっぱりベルトも必要です。 エースというからには一番上、一番上の深紅のベルト・ワールド王座を目指したいです。 ――現在、ワールド王座はSareee選手が保持しています。 きずな:Sareee選手は憧れのレスラーです。これまではSareee選手と対戦するだけで嬉しくて「頑張ろう」という気持ちが大きかった。 でもマリーゴールドに入門したからには憧れではなくSareee選手にライバルと思ってもらえるように実力をつけていきたいと思っています。 ――最後にファンの皆さんへメッセージをお願いします。 きずな:マリーゴールドに来てから日は浅いですが、私は女子プロレス界一番の団体にしたいと思っています。 実力はまだまだですが自分なりに前だけ向いて突っ走っていくので、私のことを信じて見守っていただけたら嬉しいです。 <プロフィール> 田中きずな(たなか きずな)2004年12月3日生まれ、神奈川県逗子出身。身長152cm、体重50kg。父はプロレスラーの田中稔、母は元プロレスラーの府川唯未というサラブレッド。少女期からプロレスラーを目指し、高校生でプロレスリングWAVEに入門。卒業と同時に同期の炎華を相手にデビューした。母親譲りの愛らしいルックスと父親ばりのサブミッションで頭角を現し、WAVE認定タッグ王座を奪取。体調不良が重なり2024年7月1日に退団が発表。マリーゴールドに入団し両国国技館で復帰した。背番号6、キャッチフレーズ「2世プリンセス」。
大楽聡詞