廃止の丹海バス代替に他社路線変更、乗り合いタクシー併用案 福知山市交通会議
京都府福知山市地域公共交通会議(会長・大橋一夫市長)は23日、市役所で今年度2回目の会合を開いた。来年3月で廃止される丹海バス福知山線(与謝-共栄高校前)の代替とし、京都交通バスの一部路線の変更と乗り合いタクシー拡充の併用案が示され、これを承認。今後、地域説明会を開き、具体的な内容を決めていくことを確認した。 丹海福知山線は与謝野町に本社を置く丹後海陸交通が運行しているが、運転手の確保が難しいことなどを理由に、廃線することを今年2月に表明。市が代替案を検討していた。 市の調査では、主に与謝野町から市内の高校への通学▽市内(市街地方面)から天津方面への通勤▽北陵地域から市内への移動で使われているという。 代替として、福知山駅を発着点に西本町、篠尾新町、鋳物師町、広小路、市役所前などを巡る京都交通バスの「まちなか循環路線北ルート」を一部変更。一日19便から13便へと減らし、減らした部分で福知山駅-下天津の往復便を午前、午後に1本ずつ運行することで、天津方面への通勤者らの交通を確保する。
北陵地域からの移動については、同地域で実施している乗り合いタクシーの運行回数、運行日などを拡充して対応する。 また、与謝野町からの通学は、町が京都丹後鉄道の最寄り駅までの交通手段を確保することで調整ができている-と説明した。 市内の道路管理者、公共交通運行会社、住民代表らでつくる委員からは「市街地を走るバスの便数が減ることに影響はないか」などの質問があった。 市は9、10月ごろに北陵地域、旧市街地で丹海バスの代替案について住民説明会を開き、12月ごろの会合で正式な内容をまとめる。「福知山線が廃線となる来年4月には、代替策が間に合うようにしていきたい」としている。 会合ではこのほか、今年11月1日までが実施期間となっていた北陵地域での乗り合いタクシーの実証実験を、来年3月31日まで延長し、停留所に京都ルネス病院を追加することも承認した。来年4月以降の運行については年内に協議する。