日銀9月会合、予想通り「政策据え置き」 次回利上げは「12月」と予想【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】
弊社は12月利上げを予想、市場では織り込みが進まず、日銀に市場との丁寧な対話が望まれる
以上より、(1)現在、経済・物価は見通しに沿って推移、見通し実現の確度が高まれば追加利上げを実施、(2)ただ、海外経済の先行きは不透明で金融資本市場も不安定、これらが見通し実現の確度に及ぼす影響を見極める、(3)物価の上振れリスクが後退し、政策判断に時間的余裕あり、という日銀の見解が確認されました。そのため、日銀は当面利上げを急がないと思われ、短期的には円安・株高要因になると考えられます。 弊社は日銀が米景気の軟着陸(ソフトランディング)の可能性を慎重に見極め、12月に0.25%の追加利上げを行うと予想しています。なお、日銀の政策判断については、「見通し実現の確度」に、「米国など海外経済の動向」と「金融資本市場の動向」の要素が加わったことで、政策展望がやや複雑となり、市場の利上げの織り込みが進んでいないように見受けられます(図表2)。この点に関し、日銀には市場との丁寧な対話が望まれます。 (2024年9月24日) ※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『日銀9月会合、予想通り「政策据え置き」 次回利上げは「12月」と予想【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】』)。 市川 雅浩 三井住友DSアセットマネジメント株式会社 チーフマーケットストラテジスト
市川 雅浩,三井住友DSアセットマネジメント株式会社
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