「Apple Vision Pro」に約60万円の価値はあるのか? 約4カ月間使って“後悔しなかった”理由
初代iPhoneをハワイで購入したときと同じ満足感
とはいうものの、Apple Vision Proを購入し、後悔などは全くしておらず、むしろ買ってよかった満足感の方がはるかに大きい。 この感覚は、初代iPhoneをハワイに買いに行った2007年と全く同じだ。当時の初代iPhoneも英語しか使えず、アプリストアもなければ機能自体はとてもチープであった。しかし、翌年、日本でiPhone 3Gが発売され日本語に対応。App Storeも登場し、iPhoneの使い方が一気に変わった。iPhoneの登場によって、世界でスマートフォン革命が起き、さまざまな産業がスマートフォンに向くようになった。 Apple Vision Proが、iPhoneやAndroidのように世界中の人が使うという未来は想像できないが、少なくとも、新しいコンピュータのカタチとして、MacBookやWindowsノートPCの置き換えにはなる可能性は秘めている。 もちろん、60万円という価格設定では、大して普及はしないだろう。しかし、最近の報道で、Appleは廉価版の開発にシフトし始めたというのがあった。 当然、自社開発のチップが進化し、処理能力が上がれば、いままでのようにカメラやセンサーを大量に搭載する必要もなくなり、簡素化され、コストは下がっていくだろう。部品が減れば、本体も小さくなり、首への負担も軽くなるのは間違いない。 また、Apple Intelligenceに対応すれば、視線や手の動きなどで操作する必要もなくなり、全てSiriにお任せしての操作が可能となる。 そんな未来のコンピュータを一足先に体験したいという人は、取りあえず購入するかしないかは別として、まずはAppleストアでApple Vision Proのデモを体験できる予約をするといいだろう。
ITmedia Mobile