《茨城っ子 バンザイ!》世界ジュニアゴルフV 高森心花さん(8) 神栖市
■「優勝? 分かんない」 小学1年でゴルフ「世界一」に輝き、その後も活躍を続ける茨城県神栖市立息栖小2年の高森心花(こはな)さん(8)=同市賀。「みんなが応援してくれるから頑張れる」と練習を積み、再び世界一に輝くことを目指している。 4歳後半、父司さん(40)が通う練習場でクラブを握るようになったのが始めるきっかけ。最初は遊び程度だったが、5歳の時に、東京五輪銀メダリストの稲見萌寧選手ら、後にプロとなった選手が多く通った北谷津ゴルフガーデン(千葉県)のショートコースを体験。同年代の友人も増え、ゴルフの楽しさを知り、のめり込んだ。 司さんによると、120センチの体格は他の子に比べても優れているわけではないという。「ピアノも、水泳も嫌」と言う一方で、「長いパットが入ると気持ちいい」とゴルフだけは長続きし、腕前を上げてきた。 成果が実り、2023年にはジュニアゴルフの最高峰「IMGA世界ジュニアゴルフ選手権」の出場権を獲得。米サンディエゴで開かれた本番では6歳以下の部門に初出場し、灼熱(しゃくねつ)の中、最終日に2打差を逆転し、見事優勝を飾った。優勝が決まった瞬間、本人は「優勝? 分かんない」と答えたほど、周囲の想像を超えた〝快挙〟だった。 帰国後は浮かれることなく、得意のパットとアプローチを磨き、国内主要大会で上位進出を続けている。 シード権を得て挑んだ24年の世界選手権7、8歳部門は体調を崩し23位に終わったが、司さんは「棄権を考えるほどだったが、本人はやめようとはしなかった。粘り強さがあった」と成長を感じた。 出場権は今年の分まである。「またアメリカで世界一になれるよう、練習をいっぱいしたい」と意気込みを見せながらクラブを振り続けている。
茨城新聞社