英中銀、12月は利下げ休止 予算案受けゴールドマンが見通し修正
[31日 ロイター] - ゴールドマン・サックスは31日、イングランド銀行(英中央銀行)が12月に金利を据え置くとの見通しを示した。英政府が「より拡張的」な予算を発表したことを受け、25ベーシスポイント(bp)の利下げという従来予想を修正した。 ゴールドマンは「2025年の成長見通しが強まることで、短期的には連続利下げの緊急性は低下する」と説明。「12月までの間にインフレ統計を中心に大きな下振れサプライズがあれば利下げを行う可能性はあるが、現時点では利下げ休止の可能性が高い」との見方を示した。 リーブス英財務相は30日、スターマー労働党政権で初となる予算案で、過去30年間で最大規模となる年間400億ポンド(520億ドル)の増税計画を発表した。労働党に予算の「ブラックホール」を残したのは保守党だとした上で、崩壊した公共サービスを多額の支出で再建する必要があるとの考えを示した。 これまでのコミュニケーションとインフレ率の想定以上の進展を踏まえ、ゴールドマンは11月会合では25bpの利下げが行われると引き続き予想している。その後2月から複数回の利下げにより11月の政策金利は3%になるとの見方を示した。前回予想は2.75%だった。 ゴールドマンはまた、英国の25年成長率予想を1.5%から1.6%に引き上げた。成長率の上方修正に伴う需要拡大を背景に、緩やかなインフレ上昇を見込んでいる。