“水を使わない”口腔ケア!? JAXAなど協力、日本の宇宙歯学研究が被災地と介護現場を救う
「これらの研究は、1年後には実現したいと考えていますが、新しい領域であるため、各研究分野で最短の実現を目指して取り組んでいます」と、今後の動きに対する思いを述べた前田科長。 「日本宇宙歯学研究会」と『愛知学院大学』歯学研究科 未来口腔医療研究センター宇宙研究部門は、宇宙歯学研究の拠点として、これらの研究をサポート。今後の展望について、「JAXA、文部科学省、および内閣府と連携し、当研究会および宇宙歯学研究部門がその窓口となり、緊密な協力体制を築いていきます。さらに、ESA(European Space Agency)、NASA(National Aeronautics and Space Administration)に関連した歯科医師と協力して、世界の中での日本の宇宙歯学を高めていきます」と述べました。 月面での生活が現実味を帯び始めた現代。前田科長は、「月面で長期間生活するためには、快適に「食べること、喋ること」が欠かせません」と述べ、「これが、私たちが取り組む「宇宙歯学研究」の主な目標です」と、「日本宇宙歯学研究会」の設立のキッカケを明かします。 「まずは、宇宙歯学研究で“ワクワクする、楽しい研究”を行うことです」と、自身の展望も教えてくれた前田科長。続けて、「その研究で、皆さんが「美味しく食べることができる、楽しく喋れることできる」ことを推進することが、この研究会でできると考えています」と思いを語りました。 2024年7月13日には、「第1回日本宇宙歯学研究会総会」を実施。JAXA宇宙飛行士健康管理主任の樋口勝嗣さんによる講演会も行われ、前田科長によると、オンライン参加を含めて102名が参加したとのことです。