片山晋呉が投入した新シャフトは世界初の”形状記憶合金”入り‼ 「7Uを打ったのと同じ衝撃、今までにない」
国内男子ツアーの「フジサンケイクラシック」で、片山晋呉がとうとう7番アイアンを抜いて7番ユーティリティを入れて戦った。「最高の球が打てる」と7Uのやさしさに衝撃を受けたが、それと同じような感覚を得たのが新しく投入したドライバーのシャフトだ。 世界初! カーボンシートに形状記憶合金の線がはっきり見える 片山の”裏打ち”スイングもお届け【写真】 「フェアウェイキープ率を見れば分かるよ、いいのよ」と白い歯を見せる片山。悪天候の影響で36ホールの短期決戦となった「フジサンケイクラシック」のフェアウェイキープ率を見ると76.923パーセントで全体8位タイ。第1ラウンドは84.615パーセント(4位タイ)を記録している。今季予選通過した3試合では同部門で60パーセントを超えたの初めてだった。 片山が使ったシャフトを見ると黒字に金色のデザインであまり見慣れないモノ。近くで見るとその正体は地シャフトのTRPX『Fabulous(ファビュラス) Ni-Ti55』。50グラム台のフレックスXと分かった。なんと価格は約10万円の超高額モデルだ。 フジサンケイクラシックの練習日にテストしたところ即投入を決めた。「俺はドライバーのシャフトが長い(46インチ)んだけど、長く感じさせない。なんなんだろう、新しい感覚。戻りがよくてバーンって来る、今までにない動きをする」と46インチの長さを感じさせない。 「実際に打つと球が高い。今までのシャフトと比べて、最高到達点が5ヤードぐらい高いから、キャリーが伸びましたね」とシャフトを替えただけで高さとキャリーに大きな変化があったという。 数多くのクラブやシャフトを試してきた片山にして、初めての感覚というこのシャフトは「何か金属が入っているらしい…」というので、その秘密を同社開発担当の中山親美氏に聞いてみた。 「金属は形状記憶合金の『Ni-Ti超弾性線』のことで、そういう素材の線を細かく配列したカーボンシートをフルレングスで使用しています。そのため元の直線に戻ろうとする力があり、しなったシャフトが素早く戻る設計になっています」。0.1ミリの太さの『Ni-Ti超弾性線線』を1.2ミリの間隔で配列している。輪切りにすると光って見える。この”世界初”の構造により、片山が驚くスムーズなしなりと素早い復元力を実現したという。 「超高弾性カーボンシャフトとは違い、新シャフトはしなやかに動きます。変形しにくい超高弾性カーボンは強い力を加えると曲がりますが、跳ね返りが大きい」と中山氏は話す。だが、新シャフトはHS40m/sのゴルファーでもしなせることができ、動きにしなやかさがあるため、ヘッドが暴れずに素直にしなり戻るという。 実戦では2試合しか使っていないが、「まだ調整は必要だけど、エース(シャフト)になりうる」と片山は好感触。若い選手に対抗するために46インチの長尺で最大飛距離を求めているが、「長さを感じさせない」このシャフトは飛距離と方向性を両立する最強の武器になるかもしれない。 ちなみに製品名の『Fabulous』とは、「信じられない」、「驚くべき」という意味。まさに片山をファビュラせた⁉ ◇ ◇ ◇ 片山晋呉は7番アイアンを抜いて7Uを入れた。アマチュアこそ6番アイアンを抜いて、6Uを入れるべきだという。関連記事【片山晋呉は7Iを抜いて7Uを入れたけどアナタは!? 160Yを狙う6Iの代わりにロフト26度以上のUTを‼】を読めば、自分にピッタリの6Uが見つかる。