富士通流“デザイン”で地方創生 ビジネスモデル変革へ
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ビジネスモデルを変えるデザインの力に迫りました。 古くからの慣習を大切にする日本酒造り。 そんな伝統の世界から新たな価値を生む、大手IT企業によるデザインの力とは。 徳島・三好市にある、明治22年創業の老舗酒造。 ここで、前代未聞の“日本酒造り”が行われていました。 音の振動を酒だるに伝え、酵母をより活性化させる“加振醸造”と呼ばれるものです。 酒蔵とIT大手・富士通のデザインセンターがタッグを組んだ新たな日本酒。 富士通デザインセンター 戦略企画部・飯嶋亮平氏: 匂いから違います。 富士通デザインセンター・宇田哲也センター長: こっち(加振酒)の方が味が深いですよね。 昔ながらのやり方や常識にとらわれず、新しい価値を生むために始まったこのプロジェクトは、富士通が考える“3つのデザイン”から成り立っています。 実はこの酒蔵がある徳島県は、全国で日本酒の製造量が16年連続最下位という課題に直面していました。 そこでまず立ち上がったのが、課題を捉え直すことによりアイデア創出を目指す「はじまりのデザイン」です。 人に着目することで、地域の人々や日本酒ファンを巻き込んだ新しいお酒造りの在り方を見いだしました。 続いて、アイデアに対してアプローチする「みんなのデザイン」。 一般的な流通モデルから、飲み手と酒蔵の新しい関係性を構築したのです。 オリジナル楽曲を公募し、そこから一般投票によって聞かせる曲をプレイリスト化。 加振醸造の様子はSNSを通じてライブで鑑賞でき、“消費者参加型”の新しい日本酒造りが生まれました。 そして最後は、アウトプットに落とし込む「かたちのデザイン」へ。 三芳菊酒造・馬宮和子代表: これを機に日本酒の販路が(広がり)、日本酒をめでてくださる方たちが1人でも増えていけばいいなと。 富士通によるこの“ビジネスモデル全体をデザインする”取り組みは、さまざまな業界や地域が抱える課題解決への1つの道しるべとして期待されています。 富士通デザインセンター・宇田哲也センター長: 日本はこれまで技術はすごかったり、商品がすごかった。実はそれは、消費者やユーザーに届いてない部分がたくさんあった。まだまだ日本は技術も商品もすごくしっかりした国なので、そういったところにデザインをうまく取り入れることにより、日本の魅力という部分を日本人だけでなく世界に発信できる。
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