「夢の中にいるような感覚」――すゑひろがりず、アイドル的ブレイクの理由
今後の彼らの目標は、正月にテレビで見たくなるような「おめでたい芸人」になること。地方に行っておいしいご飯を食べるロケ番組などにも興味があるという。今の芸風を長く続けていれば、それがやがて新しい流派になるかもしれないという密かな野望もある。 「歌舞伎だって、最初はそうだったと思うんですよ。誰かが面白がってやっていたものが伝統芸能になっているんじゃないですか」(三島) 「僕らが弟子をとり始めたりしたら、3代ぐらい後にマジで一つの流派ができているかもしれないですね」(南條) すゑひろがりずはいずれ「すゑひろがりず」という伝統芸能の開祖になるのだろうか。アイドル扱いされる夢の中にいる彼らは、未来に向けてまた別の夢を見ている。
すゑひろがりず/三島達矢(ボケ・扇子担当)と南條庄助(ツッコミ・小鼓担当)のコンビ。三島は1982年10月2日大阪府出身。南條は1982年6月3日大阪府出身。コンビ名は当初「みなみのしま」だったが、16年に和風でめでたい意味を込めた「すゑひろがりず」に改名。19年初のM-1決勝で8位に。めくればめくるほど運が舞い込んでくる、縁起のいい日めくりカレンダー「すゑひろがりずのまいにち寿」が発売。1月30日にはGINZA SIXの観世能楽堂で『狂宴御芸 ~狂言お笑い共宴~』を開催予定。