「夢の中にいるような感覚」――すゑひろがりず、アイドル的ブレイクの理由
『M-1』で披露した漫才の中では、「王様ゲーム」を「関白遊び」、「ハッピーターン」を「寿返し」などと、現代の言葉を昔風に変換するというくだりが評判になった。 『M-1』の後に出演したバラエティー番組では、三島がお題として振られた言葉を即興で昔風に変換するという芸を披露していた。 「出来がいいものがオンエアされているだけで、現場では結構スベったりもしていますよ。……えっ、『ヤフー』ですか!? ヤフーは無理でしょ! ヤフーってどういう意味なんですか? ヤッホーだから、やまびこ……『やまびこ瓦版』です。これで勘弁してください(笑)」(三島) さらに、彼らの人気が沸騰するきっかけになったのは、YouTubeのゲーム実況だった。YouTubeチャンネルは以前から持っていたものの、ずっと鳴かず飛ばずの状態が続いていた。
アドバイスを受けて本格的に取り組んでみたところ、ゲーム実況の動画が話題になった。特に、人気ゲームの『あつまれ どうぶつの森』の実況動画はすさまじい再生回数を記録。これで一気に人気が広がり、現在のチャンネル登録者数は30万人を超えている。 「緊急事態宣言が出て、皆さんがちょうど家にいた時期に『あつ森』の動画を上げていて、変な言い方ですけど、タイミングが良かったっていうのもありますね」(南條) 「0から1になったのが『M-1』で、1を10にしてくれたのがYouTubeっていう感じがします」(三島) YouTubeチャンネルでは、普段は狂言キャラの裏に隠れている2人の素の部分が見られるところも人気だという。そんな彼らはお互いがお互いの才能を認め合っている。 「不器用だけどイレギュラーな対応がうまいですね。いきなり何かを振られたら、僕なんかは頭が真っ白になっちゃうんですけど、三島は面白いことを返すこともあるし、失敗して慌ててもそれが面白いっていうふうになるんです」(南條) 「南條はめちゃくちゃ知識があるし、体動かすのも歌もうまいんです。クイズ番組とかにもっと呼ばれてもいいのに、と思いますね」(三島)