自己肯定感が高いほど正答率も高く 学力テスト、鹿児島県教委が分析
鹿児島県教育委員会が2024年度の全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の県内の結果を分析したところ、自己肯定感が高い児童生徒ほど平均正答率が高い傾向が読み取れた。ただ、自己肯定感の高い児童生徒の割合は全国平均を下回った。 全国学力テストは4月に小学6年生と中学3年生を対象に実施。結果分析は11月に公表された。 自己肯定感の高さは、「自分にはよいところがあると思う」という設問に対し、(1)当てはまる(2)どちらかといえば当てはまる(3)どちらかといえば当てはまらない(4)当てはまらない、のどれを選ぶかで判別した。 自己肯定感と教科ごとの結果との関係を調べると、小学国語の場合、(1)を選んだ児童の平均正答率は71.0%、(2)は68.7%、(3)は65.6%、(4)は62.4%と、自己肯定感が高いほど平均正答率が高くなる傾向がはっきり現れた。小学算数と中学国語、同数学でも同様の傾向を示した。 一方、自己肯定感について(1)を選んだ県内の児童生徒の割合は、小学生36.8%、中学生36.0%にとどまった。前年度より小学生で1.3ポイント、中学生で5.1ポイント増えたものの、全国平均と比べると小学生で6.6ポイント、中学生で4.4ポイント下回っている。 自己肯定感を高めるには「教師が児童生徒のよさを認めたり、活動や取り組みを価値づけたりすることが求められる」とした。結果分析は県教委のホームページに掲載されている。(宮田富士男)
朝日新聞社