ギャツビーのヘアワックスなぜ凄い?【知られざる4つの逸話】
ギャツビーの逸話③「ヘアワックス市場を1年で150%に拡大した立役者!」
「ギャツビーといえば、ヘアワックス。ヘアワックスといえば、ギャツビー。」と言っても過言ではない。ギャツビーの展開する主力ヘアワックスシリーズが、皆様ご存知の「ギャツビー ムービングラバー」である。「ギャツビー ムービングラバー」は、既存のかたくて使いにくいヘアワックスにNOを突きつけるように、「自由に動かせる」「再整髪」といったコンセプトを取り入れ、2006年8月に発売された。2006年の発売開始から2か月程で740万個を突破するほどヒット。男性整髪剤の市場が活況の中、同商品のヒットも一因となって2006年から2007年にかけてワックスの市場規模は約1.5倍になった。ちなみに「ムービングラバー」は、発売から17年連続でワックスの売上No.1シリーズで、現在までの総出荷個数は約2億2千万個を突破している。数値面だけ見ても、ギャツビーのヘアワックスの凄まじさがわかる。
ギャツビーの逸話④「王座に君臨してもなお、挑戦者の構えを崩さない」
「ギャツビー ムービングラバー」は、前述のように約20年にわたり圧倒的な売上を維持し、マンダム社の花形商品となっている。「ムービングラバー」は、毛束を作り込むヘアスタイルが主流だった時代に登場し、ワックスのみのラインアップで個々の特長を打ち出しながら、多くのユーザーに支持されてきた。しかし、時代が進むにつれてヘアスタイルの多様化が進み、ナチュラルなスタイルやタイトな仕上がりを求めるニーズも増えた。こうした変化に対応するため、マンダム社は人気ヘアサロンfifthと強固なタッグを組み「ギャツビー メタラバー」シリーズを開発し、新たな市場に積極的にアプローチしている。「メタラバー」は、2024年現在の10代・20代の価値観やスタイルの多様性に応じた提案を行っている点が特徴だ。この世代は、従来のような画一的なカッコよさを目指すのではなく、それぞれが自分自身のスタイルを追求する傾向が強い。そこで、メタラバーはワックスに加え、グリース、ジェル、スプレーなど、多様な剤型で展開し、個々のニーズに柔軟に応えている。これにより、従来の「ムービングラバー」が築いた基盤を維持しながら、新たなユーザー層を取り込むことに成功している。このように、マンダム社はイノベーションのジレンマに陥ることなく、新たな商品展開を続けている。ムービングラバーが確立した市場に安住せず、常に変化する消費者のニーズに対応する姿勢を持ち続けることで、「ギャツビー メタラバー」のほか、ヘアジャムのようなジェルやグリースなど多岐にわたるスタイリングアイテムを展開し、次世代に向けた製品革新を続けている。
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