「3歳から小学校3年生に限定したら生徒が増えた」学習塾の囲い込み 少子化で低年齢化の傾向に
RKB毎日放送
東京の大学受験予備校「ニチガク」が突如閉鎖し大きな波紋を呼んでいます。 少子化による経営難が広がる中、学習塾では、対象年齢を下げる傾向にあるといいます。 【画像で見る】学習塾の囲い込み 少子化で低年齢化の傾向に 今、何が起きているのでしょうか。 ■学習塾の倒産 過去最多に 少子化が進み厳しさを増している学習塾の経営。 予備校を含む学習塾の倒産件数の推移をみると福岡県だけでも去年は53件で過去最多となりました。 負債総額は117億4400万円で前年比9.2倍と急増 このうちおよそ83億2400万円が福岡市に本社を置く個別指導塾スタンダードでした。 これまで学習塾の倒産は中小規模の塾が中心でしたが最近は中堅以上にも広がっています。 ■大学受験の18歳 20年で40万減少 2000年以降の出生数の推移を見ると、2000年はおよそ120万人 今年18歳になり大学受験をむかえる2006年生まれは109万人 2023年はおよそ73万人20年で40万人ほど減っています。 生徒を確保するために競争が激しくなっている学習塾で生き残りをかけてあることに特化した塾がでてきています。 ■3歳から小学3年生までの児童に特化 福岡市中央区にある学習塾「ガゼット福岡中央教室」 国立や私立の小学校を受ける子供たちを対象としていて、現在は3歳から受験が終わった小学3年生までの児童が通っています。 低い年齢の子供たちに特化していますが、以前はもっと幅広い年代の生徒を受け入れていたといいます。 ガゼット 正代準 本部長 「小学校6年生まで以前はお預かりをしていたんですけど、5年前から小学校3年生まで。元々小学生とか中学生メインでやっていた塾さんがどんどんどんどん下に下に下りてきているので、そこで競争が激化したということです。うちが元々強みとして持っていた幼児指導に特化した内容を集中してやっていこうということで3年生までということでお預かりしています」 ■生徒数が5年前と比べ倍増 以前は、福岡市内に2つの教室北九州市と久留米市に1つずつ。あわせて4つの教室がありましたが、徐々に生徒数が減少。 5年前に3つを閉鎖し、福岡市中央区の教室一つに絞りました。 さらに指導する学年を小学3年生までとしたことで、生徒数が5年前から倍増したといいます。
ガゼット 正代準 本部長 「小学校の入試をめざす人たちが集中的集まるようになってきた。福岡2校メイン校があるので、そこを受けるんだったらここにというのが広く浸透してきたって感じですかね。当たりました」 少子化で学習塾の生徒獲得が厳しさを増す中囲い込み戦略も加速しているようです。
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