「10年間の暗闇から抜け出せた…」 高橋ジョージが語る、別れた「ひとり娘」との再会 「今では毎日、LINEを送っています」
今後の娘との交流
2週間の同居の後、娘は住み込みのバイトを見つけ、再び旅立っていった。その後の親子はどのような関係になっているのか。 「今もLINEでやり取りをしていますよ。2週間一緒に住んで、娘がもう連絡を取ってこないならそれでもいいと思っていたんです。俺が見切られたとしら、それは俺の責任ですからね。でも、幸い、交流は続いています」 娘にはこう伝えているという。 「私は父子家庭だったんだけど父と母どちらとも頼っていた。実家が2つあるようなもの。私がそうだったけど、いつでも帰ることが出来る場所があるってことで安心するんだよ。子供って。娘も同じようにしてくれたらいいって思っている。それで娘には、“いつでも扉を開けてるから帰っておいで”って言ってる。将来のことでいろいろと悩んでるみたいだから、いろいろ世話をしたくなるけど、あまり過干渉にならないように気を付けている。そうは言ってもやっぱり心配なんで、LINEしてさ。“ごめんね鬱陶しい父親で。こんなLINEする父親いないよね”って書いて送ってる。“でも俺、一緒にいない分、すごい心配なんだよね”って」 娘は高橋の家を去る前、ハイビスカスとレモンの木を買ってきて、これを私だと思って育ててねと言い残していった。 「だから毎日のように写真を送っていますよ。“花が咲いたよ”とか言って。部屋の中には、まだ娘の荷物が残っています。ここは、必要な時に、いつでも彼女が帰ってこられる場所だからね」 前編では、高橋が娘と会うことになったきっかけや父娘の交流の中身について記している。
西牟田靖(にしむたやすし) ノンフィクション作家。1970年大阪府生まれ。日本の国境、共同親権などのテーマを取材する。著書に『僕の見た「大日本帝国」』、『わが子に会えない』、『子どもを連れて、逃げました。』など。 デイリー新潮編集部
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