子供の頃見た“未来の車”にやっと乗れる? レトロフューチャー感が楽しいフランスのコンセプトカー3台
50年前の時点で“前衛的”だった車を、今より先の未来までぶっ飛ばしたら、確かにこうなるのかも。 レトロ(SM)が夢見たフューチャー(SMトリビュート)の姿、発売予定はまったくなさそうだが、(良い意味で)変態的なシトロエンが大好物な著者としては、ぜひとも発売を待ちたい一台だ。
著名デザイナーが手掛けたルノーの“レストモッド”
ルノーも、かつての車を“レストモッド”で蘇らせたコンセプトカーを発表した。 それが「ルノー17エレクトリック・レストモッド×オラ・イト」。元になった「ルノー17(ティセットゥ)」は、知らない人のほうが多いだろう。 車名に入っている“レストモッド”とは、旧車を修理(レストア)して一部をカスタマイズ(モデファイ)する、という意味。その意味では随分と逸脱しているように思えるが、おかげでカッコ良さも爆盛りされている。
それもこれも、ルノーが手を組んだフランス人デザイナーのオラ・イト氏の手腕だろう。彼はイギリスのライフスタイル誌で「40歳以下の最も影響力のあるデザイナーTOP40」に選ばれた実力者。 ルイ・ヴィトンなど有名なブランドのロゴのパロディで一躍注目を集め、未来的なデザインアプローチで有名なデザイナーだ。そのイト氏が古い(レトロ)車を未来(フューチャー)的にアプローチしたのだから、レトロフューチャーになるのは当たり前かもしれない。 丸目4灯だったかつてのルノー17のヘッドライトは、新たに黄色の長方形4灯に。リアランプは横一本にまとめられた。
インテリアではさらに彼の手腕が発揮され、4つの小さなモニターが各種メーター代わりとなり、センターコンソールにはディスプレイがひとつ配置されている。 そうそう、車名に“エレクトリック”と入っているように、このコンセプトカーは電気自動車が想定されている。シフトレバーがないなどシンプルにまとめられているのは、それも要因のひとつかもしれない。
イト氏は「ルノー17を未来にテレポートさせ、いくつかの微妙な変更を加えることで、まったく新しい外観を与えました」と言う。