「チューイングガム研究課」にガムの魅力を突撃取材! グミ台頭のなか"ガムの逆襲"が始まる!!
そんな変わり種の中から定番化したフレーバーはあるんですか? 「『ブルーベリーガム』ですね。82年の発売当時、ブルーベリーはまだ世間に浸透しておらず、高級ジャムに使われる程度。そんなニューフルーツの新規性とファッション性を手軽に体験してもらおうと開発されたのですが、実は『ブルーベリーガム』の香りは実物のものとはかなり違うんです。 果物のブルーベリー自体には、実は特徴的な香りがあまりないので、当時の研究員が想像して香りを作ったと聞いています。この『ブルーベリーガム』の香りがブルーベリーの香りとして一般に広まった、ともいわれています」(浦部氏) 河野氏が続ける。 「ですから、フルーツの味を突き詰めて、新たなフレーバーを今の時代でも作れたら新たなイノベーションを起こせるのではないかと試行錯誤しています」
■エンタメとしてのガムを追求 ほかにも今、チューインガム研究課が取り組んでいるのはこんなガムだ。 「リフレッシュの多様化の中で、ガムでしかできない楽しさのひとつにフーセンガムの口遊びがあると思っています。実はコロナ禍でもフーセンガムの売り上げはかなり良かったんです。推測ですが、家の中でできる遊びとして『フーセンガムをふくらませるくらいなら......』と購入いただいたのかも。 今後さらにフーセンガムの研究、〝口遊び〟の楽しさを突き詰めたいですね。例えば、フーセンが体の大きさくらいふくらんだり、暗闇の中で光ったり......可能性は無限にあると思っています。 弊社の調査では若い人ほどフーセンガムをふくらませられないというデータがあります。子供たちにフーセンガムをふくらませてもらうことはお口のトレーニングにもつながりますので、そういう面でもアピールしていきたいですね」(浦部氏) フーセンガムの再ブームのカギを握るのは「バズ」だ。 「最近ではインフルエンサーの方がフーセンガムを大きくふくらませる挑戦を行なったり、フーセンガムで音を鳴らしたり、いろいろとテクニカルな技を披露してバズるケースが増えています。 話題づくりには企業からの発信も大事ですが、そういった方々の影響力が非常に重要。ですので、彼らに刺さる商品を開発して、フーセンガムの魅力を広めるきっかけがつくれたらと考えています」(浦部氏)