甲子園とは無縁だった天才(3)“浪速のゴジラ”は早くに覚醒。22歳で本塁打王に
8月7日に開幕を迎えた第106回全国高等学校野球選手権大会。毎年、甲子園から多くのスター選手が誕生する一方で、甲子園には一度も出場できずにプロ野球で活躍する選手もいる。今回は甲子園とは無縁ながらも、ドラフト上位で高卒プロ入りを果たした現役選手を紹介する。
T-岡田(オリックス・バファローズ)
投打:左投左打 身長/体重:187㎝/100㎏ 生年月日:1988年2月9日 経歴:履正社高 ドラフト:2005年高校生ドラフト1位 T-岡田こと岡田貴弘も高校時代は甲子園に出場することができなかった。母校は大阪の名門である履正社高。高校時代は1年夏から4番に座ると、本塁打を量産。2年次には試合で勝負を避けられる場面が目立つほど、その名を轟かせていた。 3年夏の大阪府予選では、準決勝まで勝ち進むも、平田良介、辻内崇伸、中田翔を擁する大阪桐蔭に敗れ、甲子園出場を逃した。大阪桐蔭戦では、中田から3ランも記録している。高校通算55本塁打を記録した打棒から“浪速のゴジラ”と呼ばれ、同じ大阪で注目を集めていた平田や辻内らと共に「浪速の四天王」として注目を集めた。 ドラフトでは、辻内の抽選を外したオリックス・バファローズが外れ1位(高校生ドラフト1巡目)で指名。プロ5年目の2010年には、33本塁打を記録し、本塁打王を獲得。22歳での本塁打王の獲得は王貞治以来の快挙であった。 その後は苦しいシーズンも続いたが、2021年には通算200本塁打を達成し、オリックスのリーグ優勝に貢献している。
ベースボールチャンネル編集部