【欧州でプロトタイプ目撃】レクサスが市販めざし開発中か 「GR GT3コンセプト」はどんなクルマ?
「GT3」のホモロゲーションを取得するためには?
そして車名に「GT3」とあるように、カスタマースポーツの最高峰であるGT3レースへの参戦を目指すドライバーのために、TGRではこのクルマを開発中であるとした。 ホモロゲーションを取得するためには、年間200台以上のロード(市販車)バージョンを生産しなければならない。 この東京オートサロン2022以降、GR GT3コンセプトが一般公開されたり、続報が発表されることはなかった。 だが、2023年の夏ごろから、GR GT3のプロトタイプと思われる、カモフラージュが施されたテスト車両が日本国内のサーキットで走る光景が目撃されている。最近では、海外のサーキットでもカモフラージュされたGR GT3のプロトタイプ(と思われる車両)がテスト走行を行っているようだ。 つまり、デビュー時期は未定だが開発は進められているということだろう。 カモフラージュ車両のスクープ画像を見るかぎり、そのスタイリングはTASに展示された車両と大きくは変わっていないようだ。パワートレーンは、新開発のV8ツインターボエンジンではないかと噂されている。 GT3のレーシングカーとなれば、日本ではスーパーGTのGT300クラスやスーパー耐久といったレースに参戦できる。海外メーカーのGT3マシンと戦う、GR GT3の姿を楽しみにしているモータースポーツ ファンも多いのではないだろうか。
ロードカーはレースバージョンから遅れて登場か
そして気になるのは、やはりロードバージョンだろう。 このGR GT3、車名が示すように現在は「GR」ブランドでの開発が進められているようだが、モータースポーツやさまざまなシーンでのイメージを高めるためには、「レクサス」ブランドで販売されることも考えられる。 レース仕様のデチューン版とはいえ、パワースペックはかなりのものになるはず。生産台数もレギュレーションで200台以上とはなっているが、大メーカーのトヨタとはいえ、そう大量生産は考えられない。せいぜい、200台+アルファくらいとなるだろうから、車両価格もそれなりに高額になることは間違いない。 そうなると、レクサス ブランドで販売される可能性も高そうだ。 GR GT3のレース仕様は2026年シーズンには参戦するのではないかと予想されている。となれば、その少し後にはロードバージョンも販売されることになるだろう。 トヨタおよびレクサスとしては、レクサス LFA以来のスーパースポーツカーとなるであろうGR GT3のロードバージョン(車名は変わるかもしれないが)。 東京オートサロン2022の直後から、SNSなどに多くの書き込みが寄せられるなど、注目を集めてきただけに、トヨタファンだけでなく、多くのモータースポーツファンやクルマ好きたちが、そのデビューの日を待っていることだろう。
篠原政明(執筆)