エルトン・ジョン、視力低下で自身が手掛けたミュージカルが見れなかったと明かす
現地時間2024年12月1日の夜、英ロンドンにて新作ミュージカル『プラダを着た悪魔』の初日公演が行われ、本作の音楽を手掛けたエルトン・ジョンが出席した。だが、彼はショーを聴くことはできたものの、見ることが困難だったと認めた。 AP通信によると、77歳のジョンは『プラダを着た悪魔』のステージ・デビューを観るのに苦労したそうだ。彼は、「ご存知のように、私は視力を失ってしまったので、プレビューにはあまり来られなかったんです」と観客に明かした。「(ミュージカルを)見るのは難しいですが、聴くのは大好きですし、今夜は最高の出来だったと思います!」と彼は付け加えた。 ジョンは、支配的で要求の厳しい編集長(メリル・ストリープ)が仕切るファッション誌で、自分の地位を築こうとする熱心な若いジャーナリスト(アン・ハサウェイ)を描いた2006年の人気映画を原作とするこの舞台ミュージカルのスコアを書いた。作詞は、シャイナ・タウブとマーク・ソーネンブリックが手掛けた。 ドミニオン・シアターで上演される英ロンドン公演では、ヴァネッサ・ウィリアムズが、映画でストリープが演じたミランダ・プリーストリー役を務める。日曜日のオープニング・ナイトでは、エルトン・ジョン・エイズ財団の資金調達が行われ、デザイナーのドナテラ・ヴェルサーチェや、プリーストリーのモデルとなったとされるヴォーグ誌編集長のアナ・ウィンターなどが足を運んだ。ファッション界の重鎮であるウィンターは、このミュージカルを“エンターテインメント”だと評した。 ジョンは最近、米情報番組『グッドモーニング・アメリカ』のロビン・ロバーツに、今年の夏に目の感染症にかかり、右目の視力を完全に失うことになったと説明していた。「7月に南フランスで感染症にかかり、残念ながら右目の視力を失いました」とジョンは述べ、「見えなくなってもう4か月になります。それに左目もあまり良くありません」と話した。 ジョンは昨年、ニュー・アルバムのリリースを予告していたが、視力の低下が新曲に取り組む能力に影響を及ぼしていると語った。「大丈夫だという希望と励ましはあります」とジョンは話し、「でも、こういった(インタビューに答える)ことはできますが、スタジオに入ってレコーディングするとなると……わかりません。まず、歌詞が見えないですから」と明かしていた。 ジョンの最新アルバムは、2021年のレコード・ストア・デイにリリースされた、1960年代後半にお蔵入りとなっていたデビュー・アルバム『レジメンタル・サージェント・ジッポー』のリイシューとなる。