始動日の練習でランニングするヴィッセル神戸FW武藤嘉紀（中央）

　ヴィッセル神戸は8日、神戸市内のいぶきの森球技場で今季の初練習を行った。 　この日は新加入選手の紹介などをしたミーティングの後グラウンドに出て、鳥かごやパス＆コントロール、ランニングなどのメニューをこなした。 　昨季のリーグMVPに輝いたFW武藤嘉紀（32）は、神戸残留への思いを語った。「やっぱりここでこそ自分が輝けると思ったし、これだけいい結果を得られているのもヴィッセル神戸だからということもある。家族のことを考えると違う選択もできたかもしれないが、これがベストだと思ったし、家族も背中を押してくれた。お金は正直重要ではあるけど、それより重要なものってあると思うので、こういった決断をした」。昨季限りで契約が切れる中、他クラブからもオファーを受けていた。それでも「他チームに行けばまた最初から構築しないといけない難しさもある。サッカーに集中できる、ささげられる環境があるというのは神戸の強み」と神戸に残る選択をした考えを口にした。 　今季はリーグ3連覇とアジア・チャンピオンズリーグ・エリート（ACLE）制覇が大きな目標となる。その上で個人としてもこれまでにない偉業達成を狙う。「MVPを2年連続で取った人はいないということで、やっぱり狙っていきたい。チームのためにがむしゃらになって結果を出して、その結果としてMVPにつながったら最高な年になるんじゃないか」。リーグ連覇と天皇杯を制した昨季以上のシーズンとするため、今季もフル稼働することを誓った。【永田淳】