”見えない障害” 「人とコミュニケーションをとるのが苦手」生きづらさを抱える女性が作った”輝ける場所”・・・発達障害メイド喫茶 大阪市浪速区
「♫ オ~ムライス、オムライス~ ニワトリさ~んありがとう」 かわいい”メイドさん”の声が店内に響く、見た目はどこにでもある、ふつうのメイド喫茶。 店の名前は発達障害メイド喫茶”スターブロッサム”。ここで働く女性のほとんどはADHD(注意欠如・多動症)やASD(自閉スペクトラム症)など、発達障害や精神疾患などの特性がある。もの忘れが多かったり、人とのコミュニケーションが苦手だったり、さまざまな苦悩を抱える女性たちが働いています。 【動画版】 ADHDやASDなどの発達障害や生きづらさを抱える女性たちが輝ける場所を
花屋乃かやさん。年齢は内緒。このメイド喫茶の代表です。 彼女自身もADHD(注意欠如・多動症)やASD(自閉スペクトラム症)の特性がある女性の一人。2021年に大阪市浪速区のカフェを間借りして、発達障害メイド喫茶をオープンしました。
学生時代は発達障害が原因で壮絶ないじめに。そして16歳で結婚。社会人になってからは20回を超える転職も。かやさんが発達障害メイド喫茶を作ったワケとは
自分が発達障害なのかどうかわからず、昔から「なんか天然やね」と言われていたかやさん。しかし、中学生になるとそれが「空気が読めないね」と言われるように。次第にいじめへと発展し、トイレに閉じ込められたり、「死ね」と書かれたお手紙がまわっていたり、生きていく気力もなく円形脱毛症になったり、と当時を振り返ります。 そんな環境を変え、自分自身を立て直すために、縁あってかやさんは16歳で結婚しました。 しかし、かやさんの苦悩は続きます。社会人となり、デザイナーや広告業界、パン屋さんや新聞業界など様々な職場で働くもどこもなかなか馴染むことができず、居心地が悪くなり、働いては辞めるの繰り返し。20回以上の転職を繰り返してきました。
仕事を転々とする中、ある仕事の記憶が蘇ってきました。16歳のとき働いていた秋葉原のメイド喫茶。おっちょこちょいな性格や変なことを言うなどしても、キャラクターとして受け入れてもらい、自信を取り戻すことができたというかやさん。「本当に生きててよかった。ありがたかった。」と当時を振り返ります。 「発達障害や生きづらさがあっても何度でも挑戦できる場所を作りたい。」 「私たちがペコペコして合わせないといけない社会ではなく、発達障害だけどこんなことができるよって言って、できることを伸ばして、活躍していける社会になってほしい」 そんな想いで、3年前、発達障害メイド喫茶”スターブロッサム”をオープンしました。