医師の指示なく服薬 和歌山県が田辺の訪問看護事業所を処分
和歌山県は18日、田辺市稲成町の「訪問看護ステーションmomo(もも)」を来年2月から3カ月間、サービス提供を停止させる行政処分を決定した。利用する高齢者に対し、医師の指示がなかったのに、他の利用者に処方された抗精神病薬を服薬させたといい、高齢者への身体的虐待に当たると判断した。 【4年めどに可能性探る 滑走路の延伸事業、和歌山・南紀白浜空港の記事はこちら】 介護保険法(人格尊重義務違反)に基づく行政処分。この事業所は訪問介護・訪問看護事業「シーヒューマン」(大阪市・中芝廉代表取締役)が運営する。 県によると今年2月、事業所の管理者と看護職員が、田辺市内の有料老人ホームに入居する利用者を訪問。興奮状態にあったため、落ち着かせようと、管理者の判断で服薬させた。副作用はなかったという。県が田辺市から通報を受け、立ち入り調査した。 事業所は処分開始の来年2月までに、利用者に他の事業所を案内し、引き継ぐ必要がある。
紀伊民報