ペンキを塗るときにやりがちな4つの間違い
部屋の自然光の入り方を見落としていたり、色の組み合わせを間違ったりと、ペイントをする際に起こりがちなミスはいくつかあるだろう。しかし、そういったミスを簡単に修正する方法もある。色というものは主観的なものであり、正しいカラーパレットというものは存在しない。しかし、調和のとれた空間をもたらしてくれる厳密なルールというものはしっかり覚えておきたい。 本記事では、フィンランド発のペイントメーカー「ティックリラ」のディレクターであり、ペイントの専門家であるジェイミー・ハンコックスが陥りやすい色選びの間違いを紹介。UK版「ハウスビューティフル」より
部屋の用途を考えない
「まず、その部屋に合った気持ちをを呼び起こすような色を選ぶことを見落としがちなのですが、実はそれが重要な最初のステップです」とジェイミーは話す。 「部屋に塗る色を選ぶ際には、多くの色が自身の気分や生産性、そしてリラックス度合いに影響を与えることを念頭に置くべきです。そして選んだ色が、その部屋での活動用途と合っているのかを確認しましょう」 「例えば、高いモチベーションが必要なホームオフィスでは、活力を与える鮮やかな色を使用することが挙げられます。リビングルームでは、暖かく居心地の良い色を使用してリラックスした隠れ家のような空間をつくったり、寝室では落ち着いた色調を使用して、眠りにつきやすくすることができます」
自然光を無視する
「バランスのとれた空間を演出するには、部屋に入ってくる自然光の方向を考える必要があります。太陽が移動したり、夕方に照明を点けたりと、日が経つにつれて家の中の色の見え方が変わることに気づくはずです」とジェイミーは話す。 「事前にテスターや色見本を壁に貼って試してみてください。1日を通して、さまざまな色がどのように見えるかを確認する良い方法です」と彼は付け加える。 「さらにカーテンやブラインド、そして窓の方角が部屋への自然光の入り方に影響を及ぼすことを忘れないようにしましょう」と続ける。 特に北向きの部屋では、特に問題が多く発生する傾向がある。北側は部屋の中で最も冷たい光となり、ペンキの色の選択を間違えると殺風景に見えてしまう可能性もある。そこでジェイミーは、オレンジや赤、黄色、土っぽい茶色などの温かみのある色合いでバランスを取ることを提案している。 「一方で南向きの部屋では、たくさんの自然光が入るため青や緑、パープルといった寒色系も上手く調和してくれます」とジェイミー。 また東向き、西向きの部屋の色選びは、その部屋を使用することが多い時間帯によって決めよう。朝に太陽が当たる東向きの部屋には暖かくて明るい色が最適で、夕方には太陽が沈む西向きの部屋には寒くて暗い色がよく合うだろう。