中日・岡林勇希 不完全燃焼のシーズン/ドラフト下位選手の今
三重県の菰野高からドラフト5位で入団し、高卒5年目が終わった。3年連続規定打席に到達したと言えば聞こえはいいが、今季はどん底。立浪和義前監督による若手起用方針の下でグラウンドに何とか立ち続けた。 【選手データ】岡林勇希 プロフィール・通算成績 悲惨だった。月間打率は3、4月は.105、5月は.207、6月は.204。「どうにもなりませんでした。どうやって打てばいいか分かりませんでした」。 チームは開幕してからしばらくして首位に立った。右肩痛で出遅れた岡林が一軍昇格、スタメン復帰にしてからチームは負け始めた。シーズン終わって、3年連続最下位へ突き落とされる最初の引き金を引いたのこそ、岡林の低調な打撃だったと言えなくもない。 壁にぶつかった。夏場の8、9月にはともに月間3割をマークしたとはいえ、シーズンでは.256。一番打者として34得点。同じ切り込み隊長の阪神・近本光司の71得点の半分以下だった。 打点12も悲惨。規定打席到達選手の中で最低だった。得点圏打率は.187。盗塁数は過去3年間で24→12→10と減ってきた。足での貢献もできていない。 これからどう成長していくのか。長打率は.294。近本の.363を大きく下回る。二塁打を放ち、もっと勝負強くなれるのか。このままでは守備力に長けた外野手で終わってしまう。 井上一樹監督は「一番・岡林」の構想を掲げている。来季、どう変わるのか。単打中心で勝負弱い外野手など淘汰されていく。勝負の6年目だ。 写真=BBM
週刊ベースボール