ホンダとプラゴが業務提携。EV充電がプラグアンドチャージシステムで楽々に
2030年までに数千口の急速充電器の設置も進める
2024年10月17日、本田技研工業株式会社(以下、ホンダ)と株式会社プラゴ(以下、プラゴ)は日本における公共充電ネットワークの拡大に関する業務提携契約とプラグアンドチャージ(PnC)システムの共同開発契約を締結したと発表した。 ●2025年からEVはSDVとともに次のステージへ。ホンダとBMWに見る開発最前線 今回、ホンダが提携したプラゴは2018年に設立されたベンチャー企業だが、すでにEV充電ビジネスにおいて着実に実績を積み重ねて存在感を増している。軽井沢町をはじめとする地方自治体と充電インフラ整備の協定を結んだり、2022年にはEV充電予約アプリ「Myプラゴ」をオープン化、さらに6kWの普通充電器「PLUGO BOX」を発表するなど活発な動きを見せている。 そして、この契約で注目されるのは「CHAdeMO規格に準拠したPnCシステムの共同開発」だ。通常、EVを充電するときには認証などをユーザーが手動で行う必要があるが、「PnC」ではEVに充電プラグを差し込むだけで充電と決済がすぐにできてしまう。具体的に言えば「テスラ車がテスラの充電器スーパーチャージャーを使うときと同じように簡単に手続きが済む」ということになる。 両社はこのPnCシステムを今後、販売するホンダのEVと設置する充電器に適用する検討を進めていくとしている。すでに両社はCHAdeMOに準拠したPnCシステムの日本初の実証実験を2024年の8月に完了しているということなので、実用化はホンダの本格的なEV導入時期に間に合うのではないかと思われる。 また、「公共充電ネットワークの拡大に向けた急速充電器の設置」をホンダが主体となり行うとしており、日本全国で2030年までに数千口規模の急速充電器設置を目指す。「ディーラーは商業施設などEVが多く利用される市街地を中心に充電器を設置する」という。さらにスマートフォンアプリを通じた充電ステーションの検索、満空情報の確認、予約、オンライン決済などを提供するそうだ。 EVの普及はEVそのものの進化とともに使いやすい環境整備も同時に行っていかないと進まない。ホンダは来るべきEV社会に向けて着実に歩みを進めているようだ。