さいねい龍二&長妻怜央、デカレッド教育は“放牧”スタイル!? さらに20年後の『デカレンジャー』構想も飛び出す
さいねい:僕は怜央の変身シーンに立ち会うチャンスがなくて、映像で確認をしました。 長妻:どうでしたか? さいねい:「エマージェンシー、プレミアレッド!」と叫んでSP1ライセンスを構えるポーズ、あれはまさに時代劇、歌舞伎の世界でいう“見得”なんですね。普通のドラマでお芝居をやっているとなかなか経験できない、特撮ヒーローの中でも一番の見せ場であり、伝統的な文化である。怜央はそういった部分をしっかり理解して、メリハリのきいたカッコいい変身を見せてくれたなって思います。 長妻:うれしいです! 気持ちとしては「素早く変身しないと相手の怪人が逃げちゃうかもしれない」みたいな思いを込めて、スピーディな構えを意識しました。 さいねい:チーマ星で敵ボスの屋敷に踏み込んで、乱闘しているシチュエーションでの変身だから、その判断は正しいと思ったよ。 長妻:敵を目の前にして、堂々と見得を切りながら変身するというのにも憧れましたけどね。 さいねい:そこは臨機応変に(笑) ■撮影の合間には“先輩・後輩”ネタでコントのような掛け合い ――本作では、20年前にデカレッドのスーツアクションを担当された福沢博文さんが、ふたたびデカレッドを演じられているんですね。 さいねい:福沢さんは今や『仮面ライダー』シリーズでアクション監督および本編監督を務められているんですけど、特別に京都へ来てくださって、ひさびさにスーツアクターをされているんです。格闘アクションや剣技の見事さは当時のままで、観ていて嬉しかったです。 長妻:僕も福沢さんが演じたプレミアデカレッドのアクションを、側でずっと観ていました。プレミアデカレッドのスーツって、最初は細身だというイメージがありましたが、映像で観ると、頭から首にかけてのラインにボリュームがあって、すごくカッコいいんです。もしも自分があのスーツ、マスクを身に着けても、あんな風には見えないと思います。 さいねい:改めて福沢さんの表現力のすごさを実感しました。 長妻:敵に逃げられて「くそっ」みたいに悔しがるじゃないですか。映像で観ると、表情の見えないデカレッドの悔しさが、すごくリアルに伝わってきます。生で見ているときと、映像のときとでは印象が変わる、というのが興味深かったですね。 さいねい:それは「映像になったときにどう見えるか」を考えて福沢さんが動いているからなんだよね。福沢さんはスーツアクター、アクション監督、そして監督を経験してきて、いくつもの視点が自分の中にある。多方面から自分を見つめられるから、動きに説得力が増しているんじゃないかと思っています。