1人のプレーヤーとしての、1人のキャプテンとしての進化。柏レイソル・栗栖汰志が実感してきた“11分の1”が成長する意味 高円宮杯プレミアリーグEAST 柏レイソルU-18×大宮アルディージャU18マッチレビュー
だからこそ、よりフォーカスすべきは自身のプレーヤーとしての、人としての成長だ。「プレーも言動も、1つ1つの行動にしっかり責任を持ってやっていこうと思っていた中で、そこのところは自分だけではなくて副キャプテンの(藤谷)温大だったり(福島)大雅も引っ張ってくれて、とてもやりやすさはあるんですけど、そこでより一層チームを勝たせるキーパーにならないといけないかなって。そういうところでもっとチームを引っ張っていかないとなと思いますね」
「それこそピッチ外で荷物を運ぶような細かいところまで、自分が徹底してやることがチームの好影響に繋がると思うので、もう一度そういうところも見つめ直したいです。今年のチームもみんなが良いものを持っているので、まずは自分が良い影響を与えられるようにすることで、しっかりみんながやってくれることを信じていきたいです」
気付けば、陽の落ちる時間もすっかり早くなった。このチームで活動できるのもあと3か月あまり。アカデミーで過ごしてきた濃厚な時間の集大成に向けて、キャプテンとしての、先輩としての決意が、逞しく口を衝く。
「もうとにかく悔いが残らないように、やり残したことはないように、後輩に自分たちの良いものを残していきたいですね。レイソルのアカデミーには歴史があって、偉大な先輩たちのプレーも自分たちは見てきて、それを吸収してプレミアの舞台で戦っているので、自分たちもユースの1,2年生だけではなくて、ジュニアユースの選手や、ジュニアの選手にも良いものをもっと見せたいですし、今後もレイソルのアカデミーが良い方向に進んでいけるように、しっかり結果を出していきたいなと思います」
言うまでもなく“11分の1”の成長が重なり合えば、“11分の11”の総和もより大きなものになる。このグループをより輝かせるための自覚と覚悟。ゴールキーパーとしての“11分の1”と、キャプテンとしての“11分の1”をチームに還元する意味を実感してきた栗栖汰志の進化は、きっとまだまだ止まらない。
土屋 雅史
【関連記事】
- 連勝か、初白星か!赤の誇りと青の意地の激突 第2ラウンド! 名古屋グランパスU-18×鹿児島城西高校マッチプレビュー【高円宮杯プレミアリーグWEST第13節】
- 逆転優勝へのリスタート!4位と5位の激突、カシマ夏の陣!鹿島アントラーズユース×柏レイソルU-18マッチプレビュー【高円宮杯プレミアリーグEAST第12節】
- 若きクリムゾンレッドを束ねるディフェンスリーダー。ヴィッセル神戸U-18・山田海斗は今度こそ「3度目の正直」を手繰り寄せる 【NEXT TEENS FILE.】
- サッカーインターハイ2024 最注目プレーヤーはこの6人!
- 伝統の背番号5を継承するのは頼れるキャプテン。大津高校・五嶋夏生が纏い始めた絶対的存在感 【NEXT TEENS FILE.】