強運厄除けの神さま、小網神社でどぶろく祭り
強運厄除けの神様として知られる小網神社(東京都中央区小網町)で27日、「どぶろく祭」が行われた。近所の住民をはじめ会社員、外国人観光客らで賑わい、昼どきには50人ほどが参拝に並んだ。参拝を終えたあとの人たちは、濃厚でしっかりとコメの味のするどぶろくの味を楽しんでいた。
「強運の厄除け」の神様と言われる由来は?
「どぶろく祭」は、新嘗祭(にいなめさい)に由来する神事。その年に収穫された新しい穀物を神前に供えて、一年の恵みに感謝する。同神社では、その年に神饌田(しんせんでん)でとれた新米をかもして神前に供えるどぶろくを作っている。 昼過ぎには、国指定無形文化財の里神楽舞の奉納とお囃子が披露され、住宅や小さなビルが密集するエリアの一角にある小ぢんまりとした神社から、はみ出るばかりの人だかりとなった。 同神社が強運の厄除けといわれるのは、第二次世界大戦の際、出征奉告祭に参列し、同神社の御守を受けた兵士が全員生還したり、東京大空襲の際、社殿を含む境内建物は奇跡的に戦災を免れていたりすることに由来する。ネットなどでも強運厄除けの神さまとして話題になっているそうだ。
「小網さまのいうことには間違いない」
神奈川県川崎市の母娘連れに出会って話を聞いた。同神社をフェイスブックで知り、数年前からに参拝に来ているという。 「母が乳がんを患ったときに、小網さまに祈願に来ました。母の病気のことと、もう一つお願いごとをしておみくじを引いたところ、『二兎追う者は一兎も得ず』と出ました。そして、もう一度手を洗いなおして、母の病気が治ることだけを願ったところ、おみくじを引いたら、大吉が出ました。それで病気が治って、今日は一緒に来ています」と娘さん。 今日は強運厄除けの「みみずく」を受領するためにも来たという。みみずくは、どぶろく祭と新年にちなみ、秋の七草を代表するすすきを素材とし、強運厄除、営業繁栄の御利益が自らの「み」(身)と家族の「み」(身)に「つく」ということから授与されている。 「今日も転職しようかどうしようかと思っていて、相談にきました。小網さまのいうことには間違いないです」と大切そうにみみずくを手にしながら語ってくれた。