<春に挑む・’23センバツ海星>選手紹介/2 /長崎
◇下半身強化、俊足に磨き 田中朔太郎二塁手=1年 2022年秋の公式戦全8試合に1番打者として出場し、36打数15安打を記録。九州地区大会準決勝の沖縄尚学戦では、自身の公式戦初となる本塁打を放った。50メートルを6・2秒で駆ける俊足を走塁に生かすため、冬場は下半身強化に励んできた。 父茂さん(46)はオートレーサー。野球は、元球児でオートレーサー試験に今年合格した兄崇太(そうた)さん(21)の影響で始めた。小学生の時から崇太さんとノックなどを繰り返し、野球の基礎を教わった。 「兄も夢に向かって頑張っているので負けられない。家族や地元の友人に活躍する姿を見せたい」と意気込む。 ◇正確な送球、守備に自信 井坂陸翔(りくと)三塁手=2年 正確な送球など堅実な守備に自信がある。2022年夏の甲子園では、3回戦の近江(滋賀)戦で七回から二塁の守備に入った。その後、九回表2死一、三塁の好機で打席に立ったが、三直に倒れ、最後の打者となってしまった。 その悔しさから打撃強化に励んだが、秋の県大会では結果が出ず、九州地区大会はスタメン落ちを経験した。センバツ出場が決まった1月、母朱里さん(37)に「レギュラーで出て活躍する」と約束。「打率4割」を目標に毎日素振りを欠かさず、「背番号5」を勝ち取った。 「守備はもちろん、ヒットを打っている姿を母に見せたい」 ◇ピンチ救う「守りの要」 峯蒼一郎遊撃手=2年 「守りの要」と加藤慶二監督が厚い信頼を寄せる。2022年夏の甲子園では、守備固めで全3試合に出場。2回戦の天理(奈良)戦では八回2死満塁のピンチで後方のフライをダイビングキャッチし、チームを救った。 秋の公式戦では8試合で7安打、4打点を記録するなど攻守両面でチームを支えた。22年10月には大好きだった祖母の節子さんが闘病の末、80歳で他界。「天国で応援してくれている祖母に、甲子園で活躍している姿をもう一度見せたい」と誓う。 チーム内の競争は激しいが、選手の結束は固い。きつい練習も「仲間のおかげで頑張れる」と話す。 〔長崎版〕