第2次大戦中の台湾人捕虜監視員に焦点 関連ドラマの資料なども展示
(台南中央社)第2次世界大戦中、旧日本軍に従事して南洋に渡り、捕虜監視員となった台湾人をテーマにした特別展が10日、南部・台南市の国立台湾歴史博物館で始まった。同博物館の収蔵品などの他、8月に公共テレビで放送された関連のドラマ「聴海湧」(Three Tears in Borneo)の撮影資料や道具なども展示されている。 会場は、「戦争の背景」や「台湾人の動員」、「終戦と裁判」など三つのエリアに分けられ、台湾人が戦地で軍夫や軍属として労働や捕虜管理に携わった状況などの解説に加え、戦後強制的に国軍に加わり国共内戦に巻き込まれたり、頼りになる人がいない中で台湾への帰還を模索したり、捕虜を虐待したとして軍事裁判にかけられたりした人々にも触れる。 同博物館は、ドラマの放映後には大きな反響があったとし、歴史の現場に戻り、台湾人の戦時下における複雑な心境の変化を感じ取れるとしている。来年6月8日まで。 (張栄祥/編集:齊藤啓介)